第43作 男はつらいよ 寅次郎の休日
1990年12月22日 公開
(本編完全版に限りなく近い、長めのダイジェスト版)
渥美さんの背中で見せる作品群
第42作「ぼくの伯父さん」はこのシリーズがここで終わると思われるような終盤の演出だったので、
次の新作が作られるかどうか、ハラハラしていた記憶がある。
で、もう年に1回しか作らないことが普通になって来た第43作。
前作同様この作品も、寅のマドンナはいるのかいないのか分からないような存在だった。
前作と今作でなんと「姉妹マドンナ!」しかし二人とも恋にまでいたっていない寅。
さすがに泉ちゃんのママと寅じゃあまりにも似合わないし、脚本的にも演出的にも寅も泉ママさんも
別段恋はしてない。
こうなってくると、「恋」部門はもう泉ちゃんと満男が担うことにはなる。
で、恋のクライマックスは中盤、の東海道新幹線ホーム。
一人で大分県の日田に行こうと決意する悲しみの泉ちゃんのために
後先を考えず新幹線に飛び乗る満男。
この年齢は後先なんか考えなくたっていいのだ。
まさに今、現在を生きる泉ちゃんと満男。
第1作のさくらと博の柴又ホームを思い出した。
あの時だって、さくらは乗る必要がない電車に博と共に乗ったのだから。
それでも、その程度のことでは、なかなかお金を出して映画館には足を運ばない。
いくら泉ちゃんや満男が瑞々しくたって、そんな映画ならほかにもある。
やはりなんだかんだ言ってもやっぱり渥美さんである。
動きがあきらかに無くなってきてはいるが、
そのぶん目の動きや表情、言い回し、そしてなによりもその姿かたちを含む空気で
映画を成り立たせてしまうという奇跡がこのあと最後まで続いていくのである。
映画鑑賞の千数百円を払ってまでも渥美さんの背中をスクリーンで観たい。
そう思いながら映画館に通ったことを思い出す。
■第43作「寅次郎の休日」全ロケ地解明
全国寅さんロケ地:作品別に整理
それでは 本編に参りましょう。
松竹富士山
今作品は久しぶりに夢がある。
戦が続く 封建時代
京都
故郷柴又を出てのちに京に出て何十年、今は全てを捨て
山奥に隠遁し、故郷を今も思い出しながら歌などを詠んでいる寅麻呂
「名月や池をめぐりて夜もすがら でけたなあ〜〜」 それは芭蕉でしょ ヾ^^;
其角ら数名の門人と芭蕉庵に会して、草庵で月見をした折の作といわれる。芭蕉43歳。
そこへ源ちゃんが 道に迷った美しい女性を連れてくる。
お!泉ちゃんかな!^^
と、思いきや・・・
な〜〜んだ、さくらでした((^^;
それにしても「しし脅し」うるさすぎ^^;
さくら式部「十五夜をうちながめつつ、悲しきわがさだめを想い、
つい涙いたしました。お許しくださいませ・・・」
寅麻呂「お話なされ お話なされ、そして一切をお忘れなされ」 うーん、人生の達人( ̄_ ̄ )
さくら式部「優しきお言葉・・・」
聞いてみると、
戦で家族ほとんどが死んでしまったがたった一人の兄とは幼き折に別れたまま行方知れずになっているという。
その兄とめぐり合うことだけが生きがいという。
寅麻呂「なに、たったひとりの兄とな・・・して、そなたの生国は?」
さくら式部「あい、関東でございます」
寅麻呂「関東関東と申しましても いささかひろうござんす」 言わんって ヾ^^;
さくら式部「武蔵の国は 葛飾こおり 柴又村」
寅麻呂 驚き
寅麻呂「柴又とな! もしや そなたの名は?」
さくら式部「あい、さくら式部と申します」
寅麻呂顔が優しくなって微笑みながら
寅麻呂「さくらとやら、そなた、麻呂のこの面差しに見覚え有りや無しや」
さくら式部 しっかりと寅麻呂を観る。
そして驚きながら
さくら式部「そのお顔は…!!もしや!兄者人(あにじゃびと)」
寅麻呂「さくら!」
源ちゃん、芋粥を持ちながら あまりにもの偶然の奇跡に震えている。
寅麻呂「苦労かけたなあ〜・・・」
第1作もこのシーンでこのセリフ。↓
さくら式部「お兄ちゃん!!」
寅麻呂「うん!」
幸せそうに寅麻呂に寄り添うさくら式部。
むせび泣く源ちゃん。
十五夜を指差す寅。
ここで夢が覚める・・・
大分県の日田市源栄町 皿山
夢のシシオドシの音と日田市皿山の唐臼の音が重なる。
290余年の技法をそのまま伝える民陶の里
今もマキを使う登り窯が多く使用されている
小鹿田(おんた)焼き の窯元、坂本家の縁側
うたた寝をしていた寅が目をさます。
そして、窯元の奥さんにお礼を言って、坂道
を下りて行くと
タイトル イン
バックは、山国川に架かる5連の石橋
大正15年建造の馬溪橋。
男はつらいよ
寅次郎の休日
馬渓橋を渡る寅
口上「わたくし、生まれも育ちも葛飾柴又です。
帝釈天で産湯をつかい、姓は車、名は寅次郎、
人呼んでフーテンの寅と発します。
♪どおせおいらはヤクザな兄貴 わかっちゃいるんだ妹よ
いつかお前の喜ぶような 偉い兄貴になりたくて
奮闘努力の甲斐もなく 今日も涙の
今日も涙の陽が落ちる 陽が落ちる♪
♪どぶに落ちても根のある奴は いつかは蓮の花と咲く
意地は張っても心の中じゃ 泣いているんだ兄さんは
目方で男が売れるなら こんな苦労も
こんな苦労もかけまいに かけまいに♪
歌が流れる。
山国川で渓流釣りをする人見明さん。
寅のもって来たウイスキーを飲んでるうちにヘロヘロに酔ってしまう。
家に帰っておかみさんに叱られてる人見さん。
朝倉沢バス停で時間をつぶす寅。
東京葛飾区 柴又
江戸川土手 下
さくらの家 玄関 外 実はここは江戸川区
今回からまたもやさくらの家が変わった。
第42作は金町駅から徒歩圏、散歩先生の家近くだったが、
今回は逆に江戸川を下り、どちらかというと小岩側。
江戸川区北小岩7丁目30 付近
下のまとめ参照↓
寅さん世界の柴又周辺マップ 柴又の住人たちの家
博が自転車を押してくるのを待っているさくら。
水筒とかばんをカゴに入れる。
表札に
諏訪 博
さくら
満男
朝、博が自転車で出勤していく。
博「さくら、あいつ、昨日もバイクで行ったんだぞ大学。
今日は絶対乗せるなよ。。電車で行くんだ電車で」
さくら「いってらっしゃい」
さくらに、どなられしぶしぶ食事に下りて来る満男。
どうやら通学時間が2時間もかかってしまうらしい。
大学は八王子。
前作42作から さくらは聖なる母親から厳しくややヒステリックな母親になって来た。
ある意味、こっちのほうが昔よりリアルといえばリアル。
で、満男はさくらに大学の近くにアパート借りたいときりだす。
さくら「いくら遠くたって自分の家から通えるんでしょ。
地方から出てきてる人のこと考えなさい。幸せじゃないの」
満男「・・・・そういうの幸せって言うんじゃないんだなあ・・・
東京に家があるやつだって、みんな大学の近くにアパート借りて
一人住まいしてるよ〜」
さくら「うちはそういう経済的余裕はないの」
満男「迷惑かけないよ アルバイトで稼ぐんだから」
さくら 炊事しながら
さくら「だめ、私は反対」
と受けつけない。
満男は親父に相談するってぶつぶつ言いながら大学へ。
満男と口論して疲れてしまっているさくら。
案の定今日も玄関外でバイクの音がして・・・
さくらが怒って玄関先で怒鳴った時には
もうバイクは彼方へ・・・。
HONDA・CBR250R
第42作は「HONDA VT250 SPADA」
この第43作は「HONDA・CBR250R」
そして
次回作、第44作では「KAWASAKI GPZ400R(D2) Ninja」
次々とバイクを買い替える満男。なんちゅうやつや^^;
この43作では前作第42作よりもさらに親の言うことを聞かなくなった満男でした。^^;
ちなみにこの時の満男の朝食のテーブルにはOPで出てきた小鹿田(おんた)焼きが
乗っている。
玄関壁には油彩複製
モディアーニ作 「赤ん坊を抱くジプシー女」
1918年 原画サイズ(116×73cm)
所蔵:ワシントン・ナショナル・ギャラリー
柴又 題経寺 西門および二天門前
源ちゃんが、近所の子供たちとかくれんぼしている^^;
ジャンケンで源ちゃんが鬼^^;
源チャン結構本気でみんなを見つける。
それを見ているさくら。
帝釈天参道 とらや前
おなじみ、かならず三平ちゃんと注文の確認。
これはこの先の作品でもずっと続く。
完全定番シーン。
今回は「柴又会館 50箱」
麒麟堂のお嫁さんが父親の快気祝のお返しを持ってきたのだ。
麒麟堂には他にもドラ息子がいて第44作でも結婚式をしていた。
また、第22作では麒麟堂に双子が生まれている。
麒麟堂の親父は桜井センリさん。園田仏具店の横。
ま、第43作では、あきらくんというおじいちゃんそっくりの3歳の息子さんといっしょに
お嫁さんが来ていた。
あきら君かわいいって話になってみんなで満男の引越し騒動の話。
おいちゃんは「一人立ちしたいんだろ〜。そういう年頃だよ」
おばちゃん「だって、まだ大学入ったばっかりだよ」
おいちゃん「寅見てみろ、数えで15だぞ、あいつが一人立ちしたのは」
作品によっては家出時期は数えで16って言ってるのもある。
まあ今作品では満14歳で家出ということになっている^^;
あいかわらず山田監督適当〜〜。
おばちゃん「なにが一人立ちなもんか、家をおんだされただけじゃないか。
親戚中ほっとしたもんだよ。あの男が出て行った時にゃ」
おいちゃん昔を思い出すような目をしながら
おいちゃん「悪かったからな、あいつは・・・」
さくら「そんなに悪かったの?」
おばちゃん「ほんとに悪かった」と強調^^;
そこへお約束の電話^^;
寅からの電話^^
喜ぶさくら
驚くおばちゃん
寅のほうのロケ地はおそらく日田市の田舎
ところが後に、2017年 このロケだけ
神奈川県小田原近くだと判明!!
詳細はロケ地調査のページでお読み下さい。
寅は満男が元気で勉強しているかどうか確かめる。
寅「ところでさ、おまえの倅の大学生、
勉強してるか?毎日」
寅は、春に旅先から電話か何かで聞いたんだね。入学したことを^^
さくらの声「まあ、なんとかねえ」 うそうそ^^;してない
寅「そうか、なにしろあいつは俺たち一家の希望の星だからな」
さくらの声「ふふふ」
寅「将来の日本をしょって立つ大人物になる男だから」
さくら「なってくれるといいけどねえ〜ふふ」
いつ帰ってくるかって言う声に
寅「秋祭りの季節だから、あちらこちらで紅葉を眺めながら稼いで
そのうち気が向いたら寄るよ。な。まあ、ご自慢の秀才によろしく。じゃあな」
と、赤電話を切る。
もうこのころは日本のどこを探しても赤電話はほとんど見当たらなかった。
松竹さんはいつもロケ地には持ち歩きしてたんだろうなあ・・・
日田市 山間部 の 酒屋さんのおかみさんはこのシリーズ常連の田中世津子さん。
ご主人はこれまたおなじみの小島三児さん。
田中世津子さんと 小島三児さんのコンビは第24作のラストでも夫婦役で登場している。
寅はどうやらこの店で例のごとく
楽しくおかしくお昼をごちそうになってお酒も2本飲んだらしい。
寅「さーて、ごちそうさん、おいくら?」
おかみさん「いいのいいの、あたしらのおかずあげたんだから」
ほんとはいいと思っていない^^;
寅「そらいけねえよ。オレはおかみさんたちに施しうけるわけにはいかねえからさ」
おかみさん「でも、ほら、面白い話も聞かせてもらったし、フフ」
ほんとは少しは払ってほしい^^;
寅「いや、それとこれとは別だよな。さ、遠慮なく取ってくれ。いくらだい?」
おかみさん「困ったなあ・・・」 ほんとは想定内^^;
おかみさん「どうする?お父ちゃん」
ご主人「そんだら、悪いけどこんだけもらっとくべか」 と五本指を出す。
寅、驚いて
寅「ええ?そんな安くっていいのかよ。儲けにもなにもならねえじゃねえか」
おかみさん「いいんだよ。父ちゃんああ言ってんだから」
寅「フフ、しょうがねえな。じゃあ まあ、お言葉に甘えて、はい、おてて出して」
と笑いながらコインを腹巻から出す。
おかみさん「はい」と言いながら手を出す。
500円玉かな?
寅「あいよ」 100円玉ーー;
おかみさん「え・・・」
寅「釣りはいらねえ」
おかみさん、開いた口がふさがらない・・・^^;
寅「夫婦仲良くな。あばよ!」
と意気揚々と出て行く。
おかみさん、百円玉をご主人に見せる
ご主人「え・・・・」 と驚愕&お口ポカン・・
おかみさん「驚いたね〜〜、いくら安いって言ったって今時
銚子二本付けてお煮しめでご飯食べて、50円はないだろ〜」
おかみさんご飯とお煮しめは「まかない」みたいなもんだから
この場合は「お銚子2本」分のみ考えてやれよ。
まあ、それでも500円はするわな^^;
ご主人「非常識な男がいたもんだな」とふくれている。
おかみさん「ねえねえ、どうしようか・・・」
ご主人「しかたなかべえ・・ 施したと思えば腹もたつめえ」と外へ行く。
おかみさん、ちょっと微笑んで 納得して、
おかみさん「そうだねえ・・」と寅の歩いて行った背中を見て、
百円玉をレジに放り込む。
まあ、寅ってやつはそういうやつなんだ。
あんたらただでいいって言ったじゃないか((^^;
許してやってくださいな^^;。
お昼の日差しを受けて 寅の後姿が映る。
この作品の中で最も美しいシーンだ。
柴又 江戸川土手 下 さくらの家
テレビでドイツ統一のニュース
博もドイツ統一の記事が載っている新聞を読んでいる。
帰ってきた満男は博に独立したいことを話すが
博もさくらも反対する。
満男は聞く耳を持たない。
さくらの優しさに対して口がすぎる満男に博は激怒する。
さくら「そんなふうに思ってたの あんた・・・」半泣き・・
博「満男!今の言い方許さんぞ!父さんにはなんて言ったってかまわんけどな。
おまえのことこんなに愛してる母さんに向かってなんて言い方するんだ!謝れ。」
気のない謝り方をする満男に博は「出てけ、おまえなんか」と言ってしまう。
満男「はい、出て行きます。ただしアパートが見つかるまで2,3日置いてください」
博、それを聞いてまたまた激怒。
満男は二階に逃げていく。
博とさくらは満男が言うことを聞かないので疲れ果てている。
博、さくらに
博「あーあ。もう一人女の子作っときゃよかったな、さくら」
うなずくさくら。
さくら「そうね」
博のこの発言によって分かったことがある。
満男が一人っ子なのは、この夫婦にこれ以上子供が授からなかったからではなく
どうやら、二人目を産むことを計画的に諦めていたということなのだ。
おそらく、二人目を産むとなると出費もかさむからかもしれない。
ただ、さくらの性格からして子供が産めるなら二人は欲しかっただろうに。
とは思ってしまう。
物語の性質上、おいちゃんおばちゃんに子供がいなかったり、
さくらたちに子供が一人だったりして映画進行上都合のいいようにはなっている。
さくらの家 二階 満男の部屋
尾崎豊のポスター
このころ吉岡秀隆君は尾崎豊に入れ込んでいた。
実際にこの二人は親交もあったようだ。
二階に上がった満男は本にはさんである泉ちゃんの写真を見て切ない気持ちになっている。
これは第42作の演出と同じ。
柴又 題経寺 二天門前
源ちゃんがお札をはがしながら水洗いしている。
なんと泉ちゃんがやって来た。
源ちゃん ポカ〜〜〜ン^^;
とらや 店
泉ちゃんはさくらたちに会いに来たのだ。
前作第42作で正月さくらの家に遊びに来ているのでさくらとは
親しくなっているのだろう。
さくら「あーら 泉ちゃんでしょ」
泉ちゃん「はい」
泉ちゃんは今、名古屋に戻っているらしい。
急に思い立って東京の父親に会いに来たそうだ。
しかし、運悪く会社は定休日だった・・・
結局あの意地悪な佐賀の叔父さんとはウマが合わなかったのかも・・
二人してさくらの家でお昼を食べることに^^
どうやら泉ちゃんには何か深い事情があるようだ。
いつもいつもこういう時は清掃車の「乙女の祈り」^^;
一方満男は そんなことがおこっているとは知らず・・・
八王子 城東大学 キャンバス
満男の通う八王子のこの「城東大学」
実は 「東京薬科大」 ロケ
http://www.yoshikawatakaaki.com/lang-jap/torajironahibi23.html#372
この画像を↓よく見て欲しい。「とーやく」って書いてある。
これは「東京薬科大」の略称。この看板はそのまんま使ったってわけだ。
しかし、私がこのロケ地を見つけるまで、
この看板のことすら誰一人気付かなかったのだ。
講義室で「宗教学」らしき講義がおこなわれている。
創世記12章
時に主はアブラムに言われた、
「あなたは国を出て、親族に別れ、父の家を離れ、わたしが示す地に行きなさい。」
満男たちは講義そっちのけで、アパマンの(お部屋探し)誌で近場のアパートを探している。
どうやら安い物件が見つかったようだ。
4万円 バストイレ付き
八王子 駅 SOGO 近く
石井スポーツ そば
不動産屋
満男、よっちん、おかべ が 例の安かったアパート探しをしている。
この不動産屋のドアに貼ってあるたくさんのアパートの紙の端に
描かれた絵はいったいなんなんだろう
これが気になるのは私だけだろうなあ・・・
よっちん「これだこれ、バストイレ付き4万」
満男「これ、さっき出てたやつ?」
よっちん「やっすいなあ〜」
満男「これやっぱ 安いよな」
と喜んで店に入っていく3人。
で、おそらくアパートも見に行って全て気に入ったので
レンタカーを借りる3人だった。
レンタカー屋はなぜか八王子じゃなくて
江戸川区のレンタカー屋さん。 パジェット レンタカー
そらそーだ。さくらの家は江戸川区の江戸川土手下にあるのだから
ロケの都合上、レンタカーを江戸川区で借りたほうが良いに決まってる。
あ、もちろん物語り上は「八王子」のパジェットレンタカーで借りたってこと^^;
トヨタ ライトエーストラック シングルジャストロー
ナンバーは一応 「多摩44 72−37」
なにを隠そう
これはわが寅友の「ちびとら」さんが実地調査をされて発見された場所なのだ。
実際の住所は
江戸川区中葛西3−29−10 です。
現在、レンタカー店の隣はコンビニのサンクス。
その奥に、ロケ当時と同じく、江戸一ハウスの青い看板
中葛西からさくらの家までは約10キロちょい。
車なら30分弱
あのスクリーンに見える大きな道は「環七」だったのだ。
レンタカー屋の社員さんはおなじみ 俳優さん兼渥美さんの付き人の篠原靖治さん。
工場の職工役で昔から常連さんだった人。
さて泉ちゃんが家にいるのにどうするんだ〜〜〜。
よっちんが運転する軽四が3時間後にようやく柴又(ほんとは江戸川区北小岩)
のさくらの家に着く。
江戸川土手下 さくらの家
よっちん「うわ〜 まいったな〜3時間かかったな〜〜」
満男はさくらに今から引っ越しの作業に入ることを宣言。
さくら「これから?へえ〜〜、ずいぶん急なのね〜」
満男「よっちんたちが体あいてて、手伝ってくれるっていうから物運ぶよ」
さくら「そんなことして後悔しないの?」ねえ^^;
満男「え?? するわけないだろ」
さくら「じゃあどうぞ」
満男、外に向かって
満男「おい、入れよ!」
よっちんたち「お〜〜」
満男二階に駆け上がろうとした時に
二階から見下ろしている泉ちゃんと目が合う。
満男「!!!!」
泉ちゃん、ちょっと微笑んで
泉ちゃん「フフ、こんにちは」
満男「あ・・・いつ来たの?」
泉ちゃん「お昼過ぎ・・、お団子屋さんでおばさんに会ってね
今夜泊めてもらうの」
満男にっこにこで
満男「へえ・・・」
満男、はっと気付いて
さくらのほうを向く。
さくらは、さっとそっぽ向いて知らん顔。^^;
満男、バツが悪そうな感じでさくらに歩み寄り、
満男「母さん、どうしょうかな」
さくら、満男を見ないで
さくら「なにが?」
満男「え、あのさ、引越し」
さくら「今、するんじゃないの?」意地悪 ヾ^^;
満男「別に今日じゃなくたっていいんじゃないか」どの口で言うとんじゃ、舌抜かれるでーー;
さくら、笑いこらえて(((^^;
さくら「・・・・」
満男「フフフ」と笑ってしまう。
そこへなにも知らないよっちんたちが入ってくるが・・・
満男「ちょっとさ、悪いけどさ、今日中止だ」まあ、いともあっさり^^;
と、外へ追いやる。
よっちん、呆然
よっちん「どうして・・・」そらそーだ^^;
満男、追いやりながら
満男「いちいちいちいち聞くなって、どうもサンキュー」鬼ですわこいつ^^;
満男、レンタカー代を渡しながら
満男「ほんと、今日は悪いけどもう帰ってくれよ。これ、レンタカーの金」
よっちん「なにいってるっだよ!八王子から3時間もかけてきたんだよ!!」
満男「だから、悪かったって言ってるだろ、ごめんな」口先ーー;
おかべ「わけを言えよ わけを!」当然だーー
満男「お前友達だろ、それくらい察しろよ〜」無理やってーー;
よっちん「ちきしょ〜!!頭にきた!
もう、おめえとはつきあわねえからな!」至極まっとうーー
満男家に入りながら
満男「おう。ありがとう〜」泉ちゃんのことで頭いっぱい^^;
おかべ「ばかやろう!!」
車を発進させながら
よっちん「ばかやろ〜〜!!」
おかべ「てめえなんか絶交だ〜〜!!!」
まあ、前作に続き今作も満男に手酷く裏切られたよっちんとおかべ。
この悲劇がこの後も待ってるとは知る由も無かった⊂( TT __ TT )⊃
夜 さくらの家
泉ちゃんのママとさくらがコンタクトをとっている。
ひたすら恐縮する泉ママ。
安心させようとするさくら。
クラブ 礼
『荻野目洋子の六本木純情派』を歌っているホステス。
こういう雇われマダムってそれなりに年収高いんじゃないのかな・・・
どうして泉ちゃんが第44作で短大に行けなかったのか意味不明--;
一方 電話を切って 食事をするさくらたち。
泉ちゃんがサラダを作ったらしくて
満男が味見をする。
さくら「大丈夫?」
泉ちゃん「ええ」
泉ちゃん「はい、おまちどうさま〜〜」
みんなで拍手。
満男は嫌いなピーマンを苦もなく口に入れて
満男「うまい、いける!」
驚く博。
博「なんだおまえ、ピーマン平気なのか」
泉ちゃん「あ、嫌いだったの?ごめん」
満男「なに言ってんだよ、オレ昔から食ってるだろピーマン」うそ八百^^;
相手次第では好き嫌いがなくなる下世話な満男だった^^;
いろいろと仲良くしゃべっている父と息子。
それを眺めて泉ちゃんは、
泉ちゃん「お父さんと息子って仲がいいのねえ」
照れる博
泉ちゃん「私にもお兄さんがいたら、こんなことにはならなかったかもね・・・」
さくら「いつ?ご両親が別れたのは?」ほんとはまだ離婚届出していない。
満男が気を利かせて
満男ぶすっとしながら
満男「去年の5月だよ」
さくら「あ、そうだったわね。それで・・・お父さんが東京に残って、
あなたとお母さんは名古屋に」
うなずく泉ちゃん。
満男「あんまり聞くなよ、そういうプライベートなこと」
何も聞かないで泉ちゃんの面倒を見るのもなんか冷たい気がするので
これでいいんだよ満男。
泉ちゃんの事情をいろいろ尋ねるさくら。
泉ちゃん「平気よ、何聞かれても」
さくら「淋しいでしょう」
泉ちゃん「ママは夜の仕事だから、
こんなふうにみんなで晩御飯食べることなんて一度もないの」
一度もない てのも ある意味悲しい・・・
さくら「・・・、じゃあいつも一人で晩御飯を?」
泉ちゃん「フフ、もう慣れてしまってるから・・」
静かにうなずくさくら。
博「ご両親の離婚の原因はやはり・・性格的なこと?」シビアなことをしっかり聞く博。
泉ちゃん「あ・・・、おばさんには話したんですけど・・・
女の人がいたんです、父に」
意外な展開( ̄□ ̄;)
さくらを見る博。
小さくうなずくさくら。
いたたまれない表情で暗くなっている満男。
泉ちゃん「今度のママとの喧嘩の原因もそれなんです」
人前で「ママ」って言うんだね・・
泉ちゃん「やっぱりママは淋しそうだし、ほんとはパパが好きなはずだし・・・
だからもういっぺん二人にやり直してほしいと思って」
さくら「当然よ」
博「うん」
博のたばこの煙、おもいっきり泉ちゃんの方へ行ってる。
泉ちゃん、副流煙可哀想(T T)
泉ちゃん「『私から頼んでみる』そう言ったらママは絶対にいやだって言うの。
『私を裏切った男なんて絶対に許せない』って・・・
おばさん、そんなもんなんでしょうか・・・・」
さくら、戸惑って どう答えていいかわからない
さくら「ん・・・さあ・・・、博さんどう思う?」
博、も戸惑って
博「え、あ、そらまあ、ケースバイケースなんだろうけど・・・。
満男なんかどう思うんだ?」
と、めちゃぶり((((((^^;
満男、びっくりして
満男「あ・・・そんなのオレがわかるわけないだろ・・・」ねえ^^;
博、我にかえって
博「そらそうだ、あたりまえだ・・・」
満男、思い出したように
満男「こういう時さ、伯父さんがいると、うまいこと答えてくれるんだよね」
博も納得「あー!」
泉ちゃん「おじちゃま!?寅さんでしょう!懐かしい〜。今どうしてるの?」
満男「えー・・・旅の空だろ・・・」
満男粋だね〜
さくら、笑っている。
泉ちゃん「会いたいなあ・・・」
泉ちゃん「私のこと覚えてるかしら?」
満男「覚えてるよ〜〜」
さくら「大丈夫!忘れっぽい人だけど女の人のことは絶対覚えてるから」
博「特に美人のことはな」
みんなで「そうそう!」
でも寅は、第45作で泉ちゃんお名前を忘れていた。(((((((^^;
博は泉ちゃんにサラダをよそってもらうが、ギャグで
博「ピーマン抜きね」
泉ちゃん「え?」
満男「何言ってんだよ〜フフ」
博「ピーマンこいつに フフ」
泉ちゃん大笑い。
で、食事が終わって
満男の部屋
就寝前に満男の部屋に本を借りに来る泉ちゃん。
泉ちゃんの声「トントン」
タバコを吸っていた満男あわてて消す。
満男「はい、どうぞ」
泉ちゃんが室内着兼パジャマを着ている。
泉ちゃん「これ、おばさんに買ってもらったの」
満男「へー・・・似合うじゃん」
泉ちゃん「何か本貸してくれない?」
満男が本を探している間、キーボードをいじる泉ちゃん。
満男「それで…明日お父さんに会いに行くの?」
泉ちゃん、キーボードを弾きながら
泉ちゃん「・・・うん」
満男「女の人と別れてくれって頼むの?」
声のトーンを落として
泉ちゃん「・・・・うん」
満男「オレも一緒に行ってやろうか?」
泉ちゃん「あ・・・大学は?」
満男「いいの、そんなん心配せんでも」関西弁?^^;
一階 台所
布団を敷いているさくら
博、風呂から出てきて
博「なあさくら、あの年で人生の厳しい現実に立ち向かってんだからなあ」
さくら「満男なんてまだ子供よ。偉そうな口きいたって」
博「顔つきだってずっとしっかりしてるよ、泉ちゃんの方が・・・」
二階からキーボードの音が聴こえて来る。
二階を見上げる二人。
Old Folks at Home (Swanee River) 『故郷の人々』(スワニー川)
作詞作曲:スチーブン・コリンズ・フォスター
二階 満男の部屋
泉ちゃんが『故郷の人々』を弾いている。
泉ちゃん「あ、また間違えた」
満男「え、ちょっとかして」
と、見本演奏
泉ちゃん「懐かしいなあ〜、ようブラバンで練習したねこの曲」
満男「うん」
一階 台所
博「二人一緒だぞ いいのか?」神経質^^;
さくら「いいのか、ってどうするの?」ねえ^^;
博「こんな時間に若い男と女が二人っきりで・・・」
演奏が鳴り止む
二人して見上げて
博「なにやってんだ・・・」と無声音^^;
二階 満男の部屋
満男、今度は譜面を泉ちゃんに見せながら泉ちゃんに弾かせる。
満男「どうぞ」
泉ちゃん、譜面を見ながら弾いていく。
満男「うまいうまい、うまいな〜」バカ^^;
笑っている泉ちゃん。
一階 台所
ずっと上を気にしている博
博「もう寝ろって言ってこいよ〜」
さくら「子供じゃないんだし・・・」
博「だから 問題だろ〜」
博「満男があの子に何かしたらどーすんだよ。
預かった娘さんなんだぞ」
博っていろいろ妄想が・・・((((^^;
さくら「そんな勇気ないわよ満男には」見切ってるねえ〜、さくらは^^
博「・・・どうしてわかるんだよ・・・」
さくら、博を見ながら
さくら「博さんの息子だもん」さくら座布団1枚^^ー
博「・・・」
博「しかし、兄さんの甥でもあるんだぞ、あの兄さんの」
だからもっと安心なんだよ博(^^)
演奏がまた止まる^^;
またもや上を見上げる二人。
博の洞察は間違っている。
寅は女性にはとても執着はあるが、
いざとなったら文字通り指一本触れることが出来ない
偏った甲斐性のない男なのだ。
女性に自分からアタックできる気質なら
「こんな苦労はかけまいに」なんだよな〜。
二階から二人の笑い声
ちょっと安心するさくら。
二階 満男の部屋
大笑いしている二人。
泉ちゃん「・・あ、そろそろ 寝よっかな」
満男「ほんと」
泉ちゃん「ん」
満男「じゃあ、さ、本」
泉ちゃん「あ」
満男、いろいろ探す。
泉ちゃんがふと手にした本。
実はその中にあの泉ちゃんの写真が!!(((((((((((((^^;
絶体絶命!!
満男「ああ・・・」
泉ちゃん、が開けたページから写真が落ちる わわわw( ▼o▼ )w
満男「あ!!」
泉ちゃん「私の・・・????」
満男マッハ100で泉ちゃんのところへ走り寄り
写真を奪い取って
満男「これはぜんぜん違うんだ、これはね、・・・」
泉ちゃん「・・・」
満男動転して泉ちゃんの手をつかんだまま・・・^^;
満男、我に帰って、泉ちゃんの手を離す。
泉ちゃん、緊張して下を向く。
満男「あ・・この写真は・・・」
泉ちゃん「・・・…」
一方一階では
博が我慢出来なくなって
椅子から立ち上がり
博「オレ行って来る!」
と階段を上がろうとする。
さくら「ちょっと、博さん」
その時、泉ちゃんが満男の部屋から廊下に出て
泉ちゃん満男に
泉ちゃん「ありがとう」
満男廊下に出て
満男「ゆっくり休めよ、10時ごろ家を出ればいいんだから」
泉ちゃん隣の部屋に入りながら
泉ちゃん「おやすみ」
満男「おやすみ」
泉ちゃんがドアを閉めたあと
ニッコニコの満男。
階段下にいる博に気付いて
満男「なんだ父さんまだ起きてたのか 早く寝ろよ」
博 ばつが悪くて
博「ああ」
博、台所に戻って
ちょっとむかつきながら小さくつぶやく
博「くそ」
笑っているさくら。
博の行動って、先走りすぎで ちょっと危なっかしい・・・^^;
満男は泉ちゃんのことが好きだし
泉ちゃんももちろん満男が好き。
しかしそれだけでは恋は成就しないのだ。
満男はまだ地面にしっかり立っていない。
愛情は育てないと花は咲かない。
それぞれのタイミング、時期というものがあるのだろう。
彼らがお互いにその愛情を確認し、
日常的に付き合うためにはまだ年月が必要なのだ。
翌日 お昼前 秋葉原 電気街
泉ちゃんと満男が父親の務める会社に向かっている。
当時の西村電気前が映る
現在は大黒屋になっている。
またもや「♪WHO ARE YOU〜」 荻野目洋子の六本木純情派
ヤマギワ 電気 のインテリアコーナー
近年において公共工事の低迷などから大型施設の特殊照明などの受注の落ち込みや
不動産不況に伴うマンションデベロッパーの倒産からインテリア部門を中心に受注は落ち込み、
2009年2月期の年売上高は約169億3600万円にダウン、
約17億7600万円の最終赤字を余儀なくされていた。
2010年には秋葉原駅前の東京本店も閉店したことで、
その後はインターネット販売を残して卸中心に展開していたが、
2011年2月期の年売上高は約 116億1900万円にとどまり、
約18億1000万円の最終赤字となって危機状態になっている。
ショパン夜想曲(ノクターン)作品9-2変ホ長調 が流れる。
笹野高史さん演じる内藤さんが泉ちゃんを覚えていてくれたので、泉ちゃんちょっと安心。
内藤「及川君のお嬢さんだったよね」
泉ちゃん「あのー、父はいるでしょうか?」
内藤「お父さんに会いに来たの?」
泉ちゃん「はい」
内藤「あ・・ん。。。」
どうやら父親はこの会社にはいないらしい・・・。
内藤さんの胸に「ヤマギワ」の会社ロゴ↓
会社近くの喫茶店
内藤「実はね、君のお父さん 会社辞めたんだよ」
ちょっと放心状態の泉ちゃん。
なかなか美しいショットだった^^↓
内藤「8月の終わりなんだ。そーかあ、まだ聞いてなかったのかあ・・。
散々ひきとめたんだけどね。
自分には都会の生活は向かないからって・・、
まあなにしろまじめな人だからね。
ま、気持ちは分からんでもないんだけれど・・・」
満男「今どこにいるんですか?」
内藤「日田 ってとこ行ったらしい」
泉ちゃん「ひた??」
内藤「九州の・・・大分県」
泉ちゃん「あの、どうして 父はそんな遠いところへ?」
内藤「あの、・・・今の奥さんっていうか、一緒に暮らしてる人。
それは君はもう聞いてるね」
うなずく泉ちゃん。
内藤「その人の故郷らしいんだけど」
泉ちゃん「・・・・」
おしぼり パンとやぶいて
内藤「わざわざ来てくれたのに気の毒したね〜。
及川君もそんな・・ねえ〜。ちゃんと話して行けばいいのに」
満男「あ、住所わかりますか?そのひたってところの」
内藤「うん、保険の手続きやなんかしてってるから、
人事課に聞きゃあわかんだろ。
あ、今電話で聞いたげる」
満男「すいません」
内藤さん、電話しに行く途中で、立ち止まって
泉ちゃんに
内藤「聞きにくいことなんだけど、正式に離婚したの?君のご両親」
泉ちゃん「まだです」と小さく首を振る。
内藤「そっかあ・・・たいへんだなあ・・・」
と、電話をかけに行く。
考え込む泉ちゃん。
泉ちゃん「はあ・・・空振り。。。」
満男「・・・ついてねえな・・・」
悲しみに沈む泉ちゃん。
どうすることも出来ない満男。
柴又 江戸川土手
自転車で集金している三平ちゃんが取水塔前で寅を見つけて挨拶。
三平「あの〜〜、すいません。寅さんちゃいますの?」
振り返って
寅「なにい?
オレが寅さん以外の人物に見えるのか?おまえは」
三平ちゃん「いやいやいや」と手を振りながら笑う。
寅「御前様に見えんのか?このやろう」
三平ちゃん「いや、そんなこと」と手を振る。^^;
寅「おまえ、あいかわらず団子屋で働いてんのか?」
三平ちゃん「はい」
寅「ふ〜〜ん、辛抱の強い男だねおまえも」
三平ちゃん「そのセリフね、こないだ来たときも聞きました」
寅「へへへ」
かばんを自転車に乗せてあげる三平ちゃん。
寅「どうだ?オレの身内はみんな行きてるか?」
三平ちゃん「そんな冗談ばっかり言うて、みんな元気でがんばってはりますよ」
アフレコがかなり違う内容なので口とぜんぜんあっていない^^;
寅「そうか」
三平ちゃん「はい」
寅「死に絶えたらおまえ乗っ取ろうとしてるんじゃねえのか?」
怖いけど、ありがちありがち^^;
三平ちゃん「フフ、そんなこと考えてませんよ フフフ」
寅「フフフ」
と土手をゆっくりとらやのほうへ歩いていく二人だった。
朝日印刷 工場内
ゆかりちゃん、中村君たちと博が働いている
あくびをしてしまう博。
ゆかりちゃん「また あくびしてる。3回目ですよ〜」
博「そうかあ・・」
あくびが悪いのではない。あくびはしたほうがいい。
あくびをしなければならない状況。つまり寝不足が悪いのであって、
それを補おうとあくびをするのだ。
中村「睡眠不足なんだってさあ」
タコ社長 笑ってる。
とらや 台所
おいちゃんが自動肩モミ器で肩をもんでいる。
さくらもあくび。
社長やってきて
社長「さくらさん、美人の高校生がお宅に滞在してるんだって?」
さくら「そうなの」
社長「心配だねえ〜、年頃の息子を持つ親としては」
さくら「気になって眠れやしないのよ・・・だって、二人とも二階に寝てるでしょ・・」
社長、くくくくく笑っている。
さくら「なにが可笑しいの?」
社長「満男君は秀才だから寅さんとは別の道を歩むと思っていたら
結局、おんなじことやってるんで、おっかしくって、はははは」
さくら「・・・」
社長「寅さん見たらなんて言うだろうね」
別に寅とおんなじことはやっていない。
ごく当たり前に女の子を好きになって、彼女に寄り添ってあげているだけなのだ。
寅の岡惚れとはちょっとずれる。
前作第42作では満男の恋の手伝いをさせられているので寅はもうお見通し。
社長、笑っていた顔が こわばる。
社長「はあ!!帰って来た!!」
さくらも外を見る。
寅が軽快に店に入って、台所へ。
寅「よ!社長 ひさしぶりだな 元気か?」
社長「は、元気 元気」とちょっと遅れて微笑む。
寅「・・・」
さくらも、おくればせながら
さくら「あ・・・おかえりなさい。フフ」
寅「・・・・どうした・・・変な顔して」
さくら「だって、突然帰ってくるんだもん。びっくりしちゃって。ねえ、おいちゃん」
おいちゃん「うん。よ!」
おばちゃん「おかえり寅ちゃん」
寅は「どーもちぐはぐだなあ。どうしてすっきりいかねえんだよ」と何か疑う。
で、三平ちゃんの提案でもう一度入りなおそうと試みるが
みんなの演技丸出しの顔を見て
かえってしらけてしまって、途中でバカバカしくなる寅だった。
寅「あ〜〜〜あ、いいよいいよ、
しょせんこっちは渡世人、お前さんがたは堅気のあきんど。
喜んで歓迎してくれるわけはねえや」
と、諦める寅だった。
お土産もって帰って来たことを思い出して
寅「お!大学生は元気か?」
さくら「元気よ」
寅、さくらに
寅「お土産だよ」
さくら「あら、なんだろ」
寅「ほら・えーっとなんだっけ、こう、開くだろ」
さくら「うん」
寅「そうすると、右っかたに英語がついてて、
左っかたに日本語がついてる、あの、・・・本、本」
さくら「辞書??」
寅、ほっとして
寅「そうだそうだ フフフ」
さくら、辞書を袋から出して、
さくら「あら〜〜〜、喜ぶわ〜〜満男」
ライトハウス英和辞典
で、さきほどの歓迎の仕方がイマイチだった・・・ということで
ややふてくされた寅は帝釈天へ。
帝釈天参道
後ろから泉ちゃんの声。
泉ちゃんの声「おじちゃま〜〜〜〜〜〜」
寅が店の前を逆に戻ってくる。
さくらたち、それを見ている。
寅「よおお〜〜〜〜!!!」と手を振る寅。
参道を駆けてくる泉ちゃん
大和家さんお前で
泉ちゃん「おじちゃま!!」と抱きつく。
寅、にっこにこ。
寅「なんだい 来てたのか〜!!」と手を握って。
泉ちゃん「おじちゃま 覚えてる私のこと?」
寅「覚えてるよ 泉ちゃんだろ。
しばらく見ないうちになんかきれいになっちゃったじゃねえかよ!
え〜!!ハハハ」
寅「よし!さ、いこいこ さ、おいで!」
と、満男そっちのけで二人してとらやへ。
とらや 店
寅と泉ちゃんが店に入ってくる。
寅「ところでなんだい?修学旅行で来たのか?」
さくらのサンダルが脱げてしまって、さりげなく履きなおしているところは
見逃してはなりませぬ^^ ↓
泉ちゃん「そうじゃないの。いろんなことがあってね。
最初から話すと長くなるけど・・・」
寅「いいよいいよ、長いの好き」^^
で、寅はとらやより外の喫茶店で話そうと泉ちゃんを外へ誘う。
満男を邪険に扱う
寅「どけどけ、じゃまじゃま。シッ!!」と手で払い。
参道を歩いていく。
備後屋とすれ違って
寅「こら、一生懸命働けよ。な」
備後屋自転車を止めて
備後屋「おい、おい、おい、」
寅、振り返って「ん?」
備後屋「誰だよ?こいつ」
寅「オレの娘よ。フフ ざまあみろい。フフフ」いいねえ^^
備後屋「え・・・・」と??
笑っている泉ちゃん。
寅「ね^^」
泉ちゃん「フフフ」
寅「へへへ」
寅は源ちゃんにも「シッ」と手で払う。
寅ずっと泉ちゃんの手を握ったまま^^
夕暮れの鐘
とらや 茶の間
縁側で月を見てる泉ちゃん。
十五夜 のお月見
満男も横に座ってほのぼの。
結局泉ちゃんは、お父さんのことはあきらめて
名古屋のお母さんのところにとりあえず戻るということになった。
社長「だってひどい男じゃないか」
おばちゃん「女房子供ほったらかして、九州に女とかけおちしたりして」
社長「女ったらしなんじゃないか?」
おばちゃん「ねえ」
さくら梨をむいている。
さくら「そんな人には見えなかったけど」
博「会ったことあんのか?」
さくら「うん、PTAであいさつされたことがあるの。
おとなしくて真面目そ〜な人だったわよ」
秋葉原のお店で忙しい人は高校のPTAの役員なんか絶対にできないよヾ(^^;)
設定に無理あり。
寝転がっていた寅起き上がって。
寅「なんだい、それじゃ なにかあ、まじめな男というのは
女にほれないのか?
じゃあオレなんか総合的に見たらまじめじゃないってわけか?」
よく聞いてろよ、真面目な男は恋愛しても、いわゆる女ったらしでもないし、
女房子供を捨てないっていう意味だよ寅 ヾ(−−;)
博「いや、兄さんの場合は独身ですから、どこの女性とどんな恋をしようと
問題ないんじゃないですか」
寅「ほれみろ、オレは他人になんかひとつも迷惑かけてないもんな
オレは一人身だから。独身だから」と胸を張る。バカ^^;
おいちゃん「威張るこたねえだろ、いい年して」
おばちゃん「四十過ぎて独身なんてのはね、みっともないだけなんだよ」
四十どころか還暦過ぎてる渥美さんでした^^;
もうこのころになると四十過ぎって言う設定はさすがにだめでしょう^^;
まあせいぜい五十過ぎだな・・。
社長「女房と別れて一人・・ってな、まだいいけど、
寅さんの場合は、ず〜〜〜っときれいに独身なんだからねえ。へへへへへ」
寅むかついて
寅「タコ!そこへぶっ座ってるのはいいけどな。
横から口を出すな。身内の話に」
社長「よく言うよ〜、おまえはたま〜に帰ってくるだけじゃないか。
オレなんか毎日ここへ顔出すんだからな親戚以上だと思ってるよ」
寅「何を言ってやがんだい。こっちは血がつながってんだよ」
寅と血がつながっていない人 = おばちゃん 博 ^^;
おいちゃん、ぼそっと
おいちゃん「こっちは迷惑さ・・・」
寅気づいて
寅「なんか言ったか?」
おいちゃん、帳簿つけながら
おいちゃん「言わない言わない」 と知らん顔。
博、さくら みんなでごまかす。
バカ話にあきれた満男は泉ちゃんを連れて先に帰る。
寅は店先まで送って
寅「ま、つらいことがあったら、いつでもまた柴又へおいで」
な、この家でもいいし、さくらの家でもいいし、
みんな泉ちゃんが泉ちゃんが幸せになればいいなって思ってんだから」
泉ちゃん「どうもありがとう」
寅「ん」
満男「行こ」
泉ちゃん「さよなら」
寅「また、どっかで会おうな」
泉ちゃん「うん」
満男自転車に泉ちゃんを乗せる。
満男、辞書を手に持って
満男「伯父さん、辞書ありがと」
寅「おう」
手を振って向こうへ行く二人。
泉ちゃん「さよなら」
見送った寅
寅「自転車に二人乗りか、青春だなあ」
台所に戻って
寅「博、おまえも身に覚えがあるだろ」
博「は?」
寅「若い時っていうのはな。胸の中に炎が燃えている。
そこへ恋と言う一文字を放り込むんだ。
パーッと燃え上がるぞ〜。
水なんかかけたって消えやしない」
寅、椅子からすっと立って、
寅「『お父たん、お母さん、僕たち同棲します』」
さくら「・・・」
寅「もちろんおまえたちは怒るなあ〜。
『学生の分際で何てこと言うんだ。絶対許さん!!』
そこで、この寅伯父さんの登場よ」
社長「フフフ、なるほど」
おいちゃん「ほう〜」
寅「『よし、話はわかった。
この伯父さんがかならずおまえたちを添い遂げさせてやろう。
だから、あと3年待て。
満男、おまえは大学を卒業して、社会人となった暁には
この伯父さんがきっと所帯を持たせてやるからなあ」
寅、満男の真似して
寅「『伯父さん、わかりました。どうもありがとうございます』」
と、お辞儀。
寅「なーに、3年なんてな、あっという間だよ〜。」
ワーグナー ローエングリンより 結婚行進曲
寅「結婚式だ。満男は羽織袴。あの子は白無垢の内掛け。
こりゃ〜〜綺麗だぜ〜おばちゃん」
おばちゃん「ん〜〜」と、世界に入り込んでいる^^;
寅「な〜〜〜」
寅「オレの前に両手をついて、『おじちゃま、ありがとうございました。
私きっと幸せになります』」
おいちゃん「いいとこだな」
と、にっこにこ。
普通は、泉ちゃんが挨拶するとしたら泉ママに対してだろう ヾ(^^;)
おばちゃん うるうるして
おばちゃん「私涙が出てきちゃったよ」
さくらも、下を向きながら聞き入っている。
寅「健康な二人だ。十月十日。玉のような赤ん坊が生まれる。
な、オレ名づけ親だから」 なんでおまえが・・?ヾ(−−;)
社長「ほお〜」
寅「博、やっぱりオレの名前を一字付けてやったほうがいいもんだろう・・か」とニコニコ
あんた関係ないでしょ ヾ(^^;)
博「まあ・・・そのせつはよろしくお願いします」
寅「んん、いいよ、そら、オレだって考えてるから うん」
女の子だったらどの文字とってもへん((((^^;
笑ってるさくら。
寅「じゃ、まあ、そのことは寝ながら研究するとして、おやすみ」
二階へ ―
みんな「おやすみなさい」
階段上りながら
寅腕組んで
寅「男だったら初節句か。そうだ。
こんなでっかいこいのぼり伯父さんとしては贈ってやんなきゃ
なんねえなあ〜〜。 ん…。
女の子だったらお雛様か。
これはちょっと高くつくなあ〜〜
内裏雛、右大臣に左大臣、三人官女に五人囃子。
一式そろったやつを
バーンと贈ってやんなきゃいけねえ、へへ!!
この次は七五三ってことになるかなあ」
と、楽しそうに二階へ消えていく。
博「兄さん、あの話の続きを夢で見るのかなあ・・」
さくら「きっとそうでしょう」ねえ^^;
おいちゃん「あいつが一番幸せだよ」
そうそう想像力が広がっていく人間が最も省エネで幸せを持つことができるのは古今東西自明。
社長「オレなんかさ、税務署の夢ばかりだもんね」赤字法人だから税務署お金取らないだろ?
さくら「ねえ」 ねえは笑いました^^
社長「あ〜〜〜あ、いやだいやだ、あ〜〜あ」と帰っていく。
おばちゃん「気の毒にねえ〜」うまいうまい^^
翌日 お昼ごろ
葛西臨海公園の先
葛西海浜公園 砂浜
江戸川区臨海町六丁目地の先 海岸
京葉線「葛西臨海公園」駅下車 徒歩7分
悲しい泉のテーマが流れ続ける。
父親のことをあきらめきれずに悲しみの中に沈んでいる泉ちゃん。
向こうは浦安。 東京ディズニーランドが間近に望める場所。
葛西臨海公園から、なぎさ橋を渡ってゆくと、葛西海浜公園に入ることができる。
二人して干拓地の砂浜にたたずむ。
淋しい思いをかみ締めながらも
満男には何も言えない泉ちゃん。
満男もまた、泉ちゃんにかける言葉は見つけられなかった・・・
京葉線の鉄橋が見える。
ここは荒川や中川の河口でもある。
荒川河口の京葉線鉄橋を望む場所。
泉ちゃんは一言
泉ちゃん「私・・・行かなくちゃ・・・」
静かにうなずく満男。
自分の無力さをひしひしと感じている満男。
泉ちゃんは満男がそばにいてくれるだけで心が救われている。
若すぎる満男にはそれはまだわからない・・。
東京駅
東海道新幹線 19番線 ホーム
13時58分
ひかり 14:00 発 博多行き
何かを迷っている泉ちゃん。
満男、それには気づかずにいる。
思い切って「博多行き」の切符を見せる泉ちゃん。
泉ちゃん「これ見て」
満男「あ!これ、博多行きの乗車券じゃん!博多に行くの?」
泉ちゃん「やっぱりお父さんに会いたいの、
帰ってきてって無駄でもいいから頼みたいの」健気(TT)
満男「お金あんの?」
泉ちゃん「帰りの切符はお父さんに買ってもらうから」
発車のベル プルルルルルルル
新幹線に乗ろうとする泉ちゃんに
満男「ねえ、これ、今日バイトの金入ったとこだから」と、数万円を渡す満男。
今日はそんなバイト先行ってないだろ。
泉ちゃん「いい、いい、大丈夫だから」
満男「一応持ってといて」
泉ちゃん「ほんとに・・・じゃあ借りとくね」
新幹線に乗る泉ちゃん。
満男も泉ちゃんも黙り込む・・・
プルルルルル
アナウンス
14番線からひかり19号博多行が発車します。
ドアが閉まりますご注意ください・・・・
お見送りの方は、黄色い線までお下がりください。
満男「気をつけろよ」
泉ちゃん頷きながら
泉ちゃん「いろいろありがとう。親切にしてもらって嬉しかった」
小さく頷く満男。
淋しそうな表情で満男を見てそして下を向く泉ちゃん。
アナウンス
えー14番線から、ひかり号博多行の発車です。
乗車終了。
ドアが閉まります。ご注意ください〜〜」
泉ちゃん思いを断ち切るように
泉ちゃん「さよなら」
そう言って下を向いてしまう泉ちゃん。
泉ちゃんのことが心配でならない満男
迷いが臨界点を超える。
なんと!!
反射神経的に思わず車両に飛び乗る満男。
アナウンス
ドアが閉まります。
ドアが閉まる。
泉ちゃん「・・・あ・・・」
とドアを見、
そして満男を見る。
満男は泉ちゃんを見ないで壁にもたれている。
満男を見つめ続ける泉ちゃん。
満男は泉ちゃんを見ないまま・・・
泉ちゃんを安心させようと
満男「大丈夫」
驚く泉ちゃん。
動き出す新幹線。
その現実がようやく飲み込めた泉ちゃんは
もう一度心配そうに満男を見つめる。
徳永英明 JUSTICE が流れ始める
♪幾つか恋にも触れたけど
少しの名誉に酔ったけど
満男は壁から、動いて泉ちゃんの真向かいに立つ。
東京駅を出ていく新幹線。
嘘と飾りで街の空には 矛盾がこだまする
ようやく笑みが二人に現れて
この旅を共にすることを認識し、自覚し始める。
お互いに見つめ合いながら、
この突拍子もない行動に
ついつい笑ってしまう二人。
泉ちゃんのカバンを持つ満男。
満男にちょっと寄り添う泉ちゃん。
満男がくれたバイト代をずっと手で持っている泉ちゃん。
満男の愛情を今までよりいっそう感じ取れた至福の泉ちゃんだった。
素直な自分が恋しくて
都会のネオンに透かしたら
時代に向けた服を選んだ 大人になっていた
東京駅付近の風景がどんどん通り過ぎてゆく。
失うことが 失うことが
明日を生きるなら
微笑みながら
二人の意識が一つになってゆく。
涙ほどいて 風を頼れば
瞳の中に きっと僅かな 本当の愛がある
作曲:徳永英明
作詞:徳永英明
幾つか恋にも触れたけど
少しの名誉に酔ったけど
嘘と飾りで街の空には 矛盾がこだまする
素直な自分が恋しくて
都会のネオンに透かしたら
時代に向けた服を選んだ 大人になっていた
傷つくことが 傷つくことが
勇気と出会うなら
迷い歩いて 地図を辿れば 何かに出会うだろう
生まれた国さえ失って
無数の波間に漂って
広がる海に何を求めて 足跡刻むのか
テレビは言葉を伝えてる
彼らの叫びは伝わらず
駆け出しそうな気持ちをそっと 心に抱きしめた
失うことが 失うことが
明日を生きるなら
涙ほどいて 風を頼れば 何かに出会うだろう
傷つくことが 傷つくことが
勇気と出会うなら
迷い歩いて 地図を辿れば 何かに出会うだろう
失うことが 失うことが
明日を生きるなら
涙ほどいて 風を頼れば
瞳の中に きっと僅かな 本当の愛がある
若い男女が反射的に列車に乗ってしまうというシーン。
どこかで観たと思いませんか。
あのシーンですよ。
満男の父と母の青春期におこったあのシーンです。
思い出すなあ・・・・
満男もさくらと同じことをしているのですね・・感慨深いです。
葛飾 柴又 とらや 台所
博が昼ごはんを食べている。
寅がかばんを持って下りてくる。
寅「よ!労働者の飯の時間か?」
博「どこ行くんですか?」
寅「ん、ぼちぼち俺も旅に出る」
今回はやけに早いな〜・・・
さくらは「もう行っちゃうの」と、ちょっとさみしそう
ちょうどその時、新幹線に乗った満男から電話がかかってくる。
さくら「あ、満男、どうした?泉ちゃん無事に帰ったの?」
満男の声「今ね、新幹線なんだ」
さくら「新幹線?あんた新幹線から電話してるの?」
満男の声「泉ちゃんと日田に行くから」
さくら「ええ!!?泉ちゃんと一緒に日田に行く!?
日田って九州の?」
満男の声「だから、心配しないで」
さくら「心配するなって、そういうわけにいかないでしょ!!」
博が代わろうとしている。
さくら「今、お父さんと代わるから」
満男の声「もう切るよ」
さくら「え!!?」
満男の声「お金無いから」
さくら「お金がない?ちょっと待ちなさい!」
満男「じゃ・・・(プツ)」
さくら「あ・・切っちゃった」
さくらも博も大慌てでおろおろ、
寅だけは冷静になって・・
寅「そうか・・・(頷いて)」
寅「やっぱりそうだったのか・・・」
さくら「なにが?」
寅「いいかさくら」
さくら「うん」
寅「おまえたちに説得されて、名古屋のおっかさんのところへ
戻るとは言ったものの、本心はだ、九州のおとつつあんに会いたいなあ、
と思っていたんだあの娘は」
さくらと博「・・・・」
寅「東京駅、ベルが鳴る。
『満男さん、私やっぱり九州のお父さんに会いにいくわ』
『え!?』惚れた男が黙って見ていられるか、発車間際の
新幹線に飛び乗ったのよ。『泉ちゃん、僕も一緒に行くよ!』
扉が閉まる。ピュシュー。
『発車、オーライ〜〜』
ポ〜〜〜、ガクン、シュシュシュシュシュ・・・・あ、はああ〜〜〜
シュシュシュシュシュ・・・」
さくら「なんで見てきたようなこと言うの?」
寅「えー? わかるんだなあ、このオレには」根拠なく自信たっぷり^^;
博「さくら、兄さんの想像は間違いないと思うな、
ディテールはともかくとして、
だってふたりが新幹線に乗ったというのは事実だからなあ」
さくら「それはそうね・・」と頷く。
博「えらいことやってくれたな、あいつは」
ちゃうちゃう、泉ちゃんが一人で切符買って一人で行こうとしたんだよヾ(^^;)
さくら「ほっとくわけにはいかないわ。
すぐ追いかけたほうがいいんじゃない新幹線で」
博「そうだな・・・。何時だ?今」と腕時計を見る。
寅「ちょっと待った。おまえたちの心配はよーくわかるよ。
だけどな、ここは思い切って満男に任せろ」
さくら「任せてどうするの?」
寅「あいつはね、役目を果たすよ。
大丈夫。オレの甥っ子だから」
さくら「そんな無責任なこと言わないでよ」
博「満男はいいんですよどうなったって、
しかし泉ちゃんは他人(ひと)様の娘ですよ。
何かあったらどうしたらいいんですか?」
さくら「お金だってもってやしないわよきっと」
博「ん・・・」
博が行ってもどうにかなるわけではない。
今からじゃかなりのタイムラグがあるので
日田に着いてからの合流になる。
まあ、せいぜいお金に若干の余裕ができる程度。
子供ならいざしらず、満男はもう大学生なので
満男の行動と博の行動にそれほど差はないと思うんだが・・
寅「貧しいね〜君たちは。
二言目には「金」だ。
金なんかなくたっていいじゃないか、
美しい愛さえあれば!」
さくら「バカみたい」 そんな身も蓋もないヾ(^^;)
三平ちゃん横から口を挟む
三平ちゃん「せやけど、お腹すくんちゃうやろか」
寅「腹なんかすかない!絶対にすかない!
美しい恋をしていれば
一ヶ月くらい飯を食わなくたって平気だああ!!」 一生言ってろ┐('〜`;)┌
博、ため息をついて
台所へ向かいながら
博「さくら、こんな人の相手をするのはやめよう」
寅「お、おいおい!博!お前今なんて言ったんだ」
博「悪いんですけどねえ、僕たちは今、兄さんの恋愛至上主義
なんかに付き合ってる暇なんかないんですよ」
さくら「私たちはあの子の親なのよ〜」
寅「そうかなるほどねえ、じゃあ、お前が教育パパでお前が教育ママか
ふん、たいしたもんだカエルのションベンだ!」
三平ちゃん「そんなこと言うたらあきません・・」
寅「うるせえな!いいかあ、オレだってな、おまえみたいな
バカ親父やバカカカアの面見るのはまっぴらだい!あばよ!」
さくら「なんて言い方するの!お兄ちゃん」
あ、団子製造部屋に職人さんがいる!^^
寅「一言言っておく。
あんまりガキ扱いにすると満男が可哀想だぞ。
あいつはもう立派な大人なんだ。
一人前に扱ってやれ。反省しろ!バカ!」
と、参道に出て行く。
別に旅行じゃなくて、住所も知っている父親の住んでいる場所に
会いに行くだけなんだけどね。
高校生なら普通にできることだから心配ないと思うが・・。
何を恐れているんだろう。
お金が無いことなのか・・
それも向こうの父親に会いに行くまでの九州での交通費や
ビジネスホテル代だけだろう。
本当に無いのなら、さくらたちに言うはずだからギリギリたどり着くまでは
あるのだとは思う。
とにかく向こうに行けば泉ちゃんの父親がいるわけだから
そう心配することも無いとは思う。
父親を説得できるかどうかは、博が現地に行ったって
どうすることもできないのだからこの際関係は無い。
参道に出た寅
入れ違いに店に入る泉ママ(以下礼子さんと書きます)とすれ違う。
お互い、立ち止まる。 わー派手な服( ̄◇ ̄;)
礼子さん「・・・!!あら!」
寅「・・・???」
礼子さん「もしかして・・・あなたのお名前は?」
What’s your name? ちょ・・そんなこといきなり聞くかよ ゞ( ̄▽ ̄;)
寅「寅次郎と申します」
礼子さん「あ!やっぱり!!」
寅「え?」
礼子さん「いえ、娘がいつもお噂してるものですから。
お顔立ちやお召物で、すぐあなただとわかりました。フフフ」
礼子さん、我に返って
さくらたちを見て
礼子さん「あ・・ごめんなさい。
私、泉の母親でございます。
このたびは泉がご迷惑おかけしまして」
泉ちゃんはいずれにしても新幹線に乗っている。
事前にアポとれば、こんな行き違いにはならない。
今日泉ちゃんが名古屋に帰るだろうという予想は着くはず。
娘も母親もアポをとらない人なんだねえ・・(-。- ) フゥー
寅「さくら、ご、ごあいさつごあいさつ」
さくらたちと挨拶をし、お土産を渡し、泉ちゃんの消息を聞く礼子さんだったが
泉ちゃんが満男と一緒に父親に会いに日田に言ったと聞いて驚いてしまう。
礼子さん「そうですか・・九州・・・
私どうしたらいいかしら・・」
寅、すくっと立ち上がって
寅「すぐ参りましょう九州へ。
お嬢さんの身になにかあったら大変です」
ちょ・・こらこら 逆やないかさっきと 舌抜かれるで ヾ(ー ー;)
なぜか、ちょっと安心する礼子さん。
さくらたちは、さっきの寅の発言が頭に残っているので
さくら「でも、満男が一緒なんだし」
これまた礼子さんは少し安堵。
寅「バカだなあ〜、
あんなガキが頼りになると思うのか?
第一な、金なんか一銭も持ってないんだぞ〜。
腹すかしてフラフラになってるよ。
ほんとにまあ非常識な親だねえ〜。
やんなっちゃうよ」
完全に性格破綻者です、こいつは・・(−−;)
さくらたち シラ〜〜〜〜〜〜
寅「オレこれから駅行ってさ、
手配をするから、
さくら!お前弁当作ってな、
あとからすぐ追っかけてこい。
じゃ!奥さん参りましょう!
早く早く ささ」
三平ちゃん「あ、かばんかばん」と追いかけていく。
さすがに礼子さんは付いていかない。
どうしていいかわからないでおろおろしている。
礼子さん「あの〜 九州の日田ってところには
どう行けばいいのか、寅さんご存知なんですか?」
そういう場所絵を知ってるかどうかっていう問題ではない
性格自体に問題がある危険人物 ヾ(^^;)
さくら「きっと・・わかってないでしょう」
博「とにかく 上がってもらったらどうだ?
そういうことについて相談してからでないと」
さくら「そうね」
礼子さんは、寅が進んで行ってしまったのが気になるようで、
チラチラ見ている。
礼子さん「あ・・でも・・・寅さん、どんどん行ってしまいましたけど・・」
博「ほっといてください。
一回りしたら帰ってくるでしょうから」 犬かヾ(^^;
寅を知り尽くした余裕^^;
というわけで、礼子さんは茶の間へ。
一方寅は
帝釈天参道 柴又街道の信号
柴又街道の信号機のところまで歩いて来て
寅「今から行きゃあ、東京駅3時には間に合うなあ」
今回のスポンサー「キリン」の「一番搾り」の旗が上がっている^^;
寅「奥さん、この旅慣れた寅次郎がついていますからね」
寅の肩にそっと手を置く三平ちゃん。
寅、肩の手を叩きながら
寅「大丈夫ですよ〜〜え・・なに・・・?」
振り返って三平ちゃんの顔を見て
寅「!! なんだおい、気持ち悪いなあ!」
三平ちゃん タジタジ
寅「奥さんどうしたんだい!?」
三平ちゃん「来てはれへんよ」ねえ^^;
寅戻りながら
寅「奥さん〜〜」
あ!角の店にキリンのライバル
「アサヒスーパードライ」の看板が!見え隠れ^^;
夜 江戸川土手 さくらの家。
本当はとらやからはかなり遠い
江戸川区北小岩7丁目30
博が寅たちを送って帰ってくる。
どうも新幹線に間に合わなかったので
ブルートレインで行ったようだ。
「はやぶさ」のB寝台
さくら「大丈夫かしら」
博「満男たちの方か?それとも兄さんたちの方か?」
さくら「・・・・・・両方よ」
博「フフ、どっちかと言うと心配なのは兄さんのほうじゃないか。
あの色っぽいお母さんと二人でさ、
暗い寝台列車の向かい合わせのベッドで・・
は〜〜 考えるのよそう。寝よ」
無駄無駄寅のことで何か考えるだけ無駄┐(-。ー;)┌
『はやぶさ』(富士、あさかぜの可能性あり)が走っている。 EF66
東京駅 - 熊本駅間 (1315.0km) で運行
小袋谷川(こぶくろやがわ) 神奈川県 付近を通る列車
ただし、
列車の撮影映像自体は
最初は「はやぶさ」(富士、あさかぜ かも)
途中「みずほ」に変わり
最後はなんとなんと「出雲」に変わっている。
アナウンス
お休み時間になりましたので
よほどのことのないかぎり、
この放送をもちまして、明朝(めいあさ)の柳井(駅)までマイクでの放送を
中止させていただきます。
山口県柳井市中央二丁目にある、
西日本旅客鉄道(JR西日本)山陽本線の駅
翌朝、山口県の柳井駅近くで6時過ぎに「おはよう放送」があるのです^^↓
http://www.youtube.com/watch?v=meZA-YDA038&feature=fvwrel
下関8時30分ごろ到着。 寅たちが乗り換える久留米駅には午前10時30分ごろに到着
礼子さん、眠れなくて、カーテンを開けて向かいの寅を呼ぶ
礼子さん「寅さん・・・」
カーテンの向こうで寅の声
寅「は、はい!」にっこにこ (*^▽^*)
礼子さん「フフ・・眠れる?」
寅「いいえ、ぜんぜん!」笑いましたこの言い方(≧∇≦ )
礼子さん「私も フフ」
礼子さん「ビール飲まない?」
寅「私行きましょうか」
礼子さん「フフ、行ってくるフフ」
列車が揺れて
礼子さん「キャ〜」
と、寅にもたれかかる。
寅「大丈夫ですか?」
礼子さん「ごめん、フフ」
さあ〜〜、どうも雲行きが礼子さん主導になってきました^^;
(で、飲み始めて・・・)
次のシーンではキリンラガービールを4つ空けている。
礼子さん酔っ払って
礼子さん「ごめんなさいね、こんなことにあなたを巻き込んでしまって」
寅「いいえ、それをおっしゃいますな。
何べんも申し上げました通り、私、ひじょ〜〜〜に暇な男ですから」
礼子さんは寅がビールを止めるのを聞かずどんどん飲んでいく。
礼子さん「ねえ、私みたいな女房じゃ、亭主が逃げ出すのは無理も無い
と、思ってるんでしょ、寅さん」
寅、思わず「はい」とついつい頷く。(((((((^^;)
寅「あ・・いいえ、そんな・・」
列車が急ブレーキをかけて、礼子さんは寅に寄りかかってしまう。
礼子さん、元の自分の場所に戻って
礼子さん「そりゃ・・・良妻賢母じゃないわよ。お酒は飲むし、タバコは吸うし・・・
水商売してるやあ、男の手ぐらい握るわよ〜〜フフフ」
と、寅の手をパチッとたたく
礼子さん「でも・・私・・あの人を裏切るようなことだけは
決してしたことはないのよ・・・信じてくれる?」
寅「もちろん」と頷く。
礼子さん「それなのに・・あの人。私より若い女と一緒になって、
それ隠してたのよ!ず〜〜〜っと!!」とアクション
泉ちゃんの父親はずっと前からその女性と付き合ってたんだねえ・・・。
寅、複雑な表情をしながら、どう言っていいかわからない。
礼子さん「私は、あの人が真面目で正直なところが大好きで一緒になったのよ・・・。
一番大事なところで嘘つかれてたなんて・・・。
こんな悲しいこと・・・ううううううう」
と、 バックからハンカチを取り出して泣いてしまう。
礼子さんがパパに惹かれたのはよくわかるが、
逆に泉ちゃんのパパはどうしてこの女性と結婚したんだろうか??
どちらかというと水と油だろう。
そのことこそがまったく理解不可能ーー;
礼子さん「ごめんなさいね、他人のあなたにこんな愚痴言ったって
わかってもらえるわけないのよね」
メインテーマがクラリネットで静かに流れる。
寅「いいえ、よーくわかります。
夫婦の間の面倒な事なんかわかんないけれども・・。
奥さんが誰かに一生懸命話をしたいというその気持ちはよくわかりますよ」
礼子さん、泣きながら
礼子さん「ありがとう、ううう、優しいのね寅さん」
と、寅の手を握ってしまう礼子さん。
彼女の手を見ている寅。
礼子さん「私、酔ったのかしら・・・」
礼子さんの上のベッドの若者
若者「すいません、話やめてくれませんか。眠れないんだけど」
寅、見上げて、怒る
寅「ち、なんだこのやろう・・・うるせーなー
今、大事な話してるんだよ。えー。
寝なくたっていいじゃねえか。
人間一晩くらい寝なくたって死にやしないんだ。
我慢しろ、バカ」
わけわからんこと言ってないで寝ろや寅 ゞ( ̄∇ ̄;)
若者「はい・・・」とスゴスゴ引っ込む。
礼子さん、恐縮して二人とも寝る事に。
カーテンを閉める。
礼子さん、カーテンから手を出して寅の手を呼ぶ。
礼子さん「寅さん」
寅「はい」
礼子さん「おやすみなさい」
寅も手を出して
寅「おやすみなさい」
手と手が触れる
寅はちょっとタジタジ^^;
手を震わせて、サッとひっこめる。
愛人を作って逃げた夫に遠路娘が会いに行って、
精神的に大変な時に、
よくもまあ、会って間もない男の手を握ったりするよなあ・・・この女性は。
ちょっと軽率と言うか、想像力が欠如してるんじゃないかな。
満男や泉ちゃんの事があるとは言え、もともとは自分と夫のこと。
大の男がこんな自分事に膨大な時間使って付き合ってくれているのを
もうちょっと深刻に受け止めてほしいよ。
泉ちゃんのパパは礼子さんのこういう軽率な行動がいやだったのかな・・・。
やっぱり、礼子さんって、ぎりぎりでは「業」を持っている。
普段は真面目で常識もある人だけど、どことなく堅気じゃないんだよな〜。
はやぶさは、神奈川県小田原市、根府川駅を通過する。
翌朝
大分県日田市 三隈川が映る。
三隈川 三隈堰 亀山公園 の遠望
続いて
三隈川 島内可動堰
三隈川(みくまがわ)は、
一級河川筑後川本流の上流部のうち、
大分県日田市内の玖珠川との合流点より下流で、
夜明地区周辺(主に大肥橋)より上流の区間の呼び名
戸時代以来の木材の産地であった天領の日田。
その中の三隈川は切り出された材木の輸送経路として利用され、
昭和初期以前は現在の銭淵地区周辺が上流から運ばれてきた木材の集積地となっていた。
そのため、現在もこの地区には製材所が立地している。
川は、可動堰によって仕切られ、一部に淵を形成している。この流れを銭淵といい、
筏流しが行われていたころは木材の集積場所となっていた。
また、江戸中期には広い水面を利用した舟遊びを行う文化が生まれた。
町では日田祇園祭りが行われていた。
天領日田の提灯
豆田町が映る。
大和町の山鉾(やまぼこ) が町を練り歩く
B班のスタッフさんご苦労様です。
樹齢100年以上の松を輪切りにした
4本の輪を使用する山車で
中心に四本柱と呼ばれる柱があり
その柱に岩や館を取り付け
歌舞伎や浄瑠璃の一場面を人形で飾られている。
最上部には御幣や幡とともに松が飾られる。
現在、8つの町から高さ6m〜11mの山鉾が巡行を行っている。
三隈川 の鵜飼舟のたまり場
旅館「よろづや」の舟
よろづや ボート乗り場
座って 髪の毛を梳かしている泉ちゃん。
左側に島内可動堰や亀山公園が見えるので
川の南側であることがわかる。
泉ちゃんの川向こうに山陽館が見えるが、後にあの近くの
ボート乗り場で寅たちと出会うことになる。
またメインキャストやメインスタッフのみなさんが宿泊した亀山亭も
その横あたりに見える。
【大いなる疑問】
満男と泉ちゃんはどこに泊まったんだろう??
安心院(あじみ)製材所
満男「そっかあ・・・」(ノ_-;)ハア…
満男「伯父さん連れてくればよかったなあ・・・。
こういう時こそ役に立つんだけどねえ」
泉ちゃん「ほんとね」
満男「とにかく がんばろ」
泉ちゃん「うん」
豆田町に入ってくる二人
高校のブラスバンドが行進している。
父親が住んでいると思われる豆田町の入り口付近
「ふたば薬局」に到着。
ここはぎりぎり豆田町ではなく港町
大分県日田市港町2-14付近
このふたば薬局の斜め向かいは鰻屋「いた家本家」
↑ 現在の「ふたば薬局」 たばこ フコク生命 の小さな看板は今も健在!
薬局の白衣を来た宮崎美子さんが、
となりのよしえちゃんに話しかけている。
キャビンBOX
中外胃腸薬 細粒
ユベロン ゴールド
漢方相談 あります。
チョコラbb 桃井かおり
ケロヨンの人形
ここは、実はタバコ屋さんなので
山田組のスタッフさんが全部用意したんだね〜〜。
満男「・・・あの人かな・・」そうそうあの人…o(;-_-;)o
((((((((;゚Д゚))))))))
泉ちゃん「・・・・」
父親が自転車で路地を曲がって通りに出てくる。
泉ちゃん「パパ・・・」
驚き、泉ちゃんを見る満男。
泉ちゃん、思わず顔を伏せて躊躇する。
宮崎美子さん演じるサチエさんと父親が楽しそうに買い物のことで会話している。
ふと、自転車の紐を片付けていた父親は
前方にいる泉ちゃんに気づく。
驚く父親。
父親が泉ちゃんに駆け寄ってくる。
父親「・・どうして!どうして、
よくわかったなここが!
いつ来たんだ?」
泉ちゃん「・・・」
父親「ん・・・なにしに?」泉ちゃんにとってはキツイ言葉かも・・・( ̄  ̄;)
泉ちゃん「パパに会いに来たの・・・」
父親、頷いて、少し微笑みながら
父親「そうか・・・、うん」
父親は満男を見る。
泉ちゃん「あ、満男さん、葛飾高校の時の先輩」
父親「ん」
泉ちゃん「いっしょについて来てくれたの」
満男「はじめまして」
父親「うん、こんちは」
父親は泉ちゃんを家に連れて行く。
父親「さ、こっちおいで、さ、さ」
父親は、店の入り口に立って、
やり取りを見ているサチエさんに
父親「さっちゃん、この子・・・、泉だよ」
サチエさん「あらあ!・・・」と道に出て
緊張して仕事用の老眼めがねを外して、
サチエさん「こんにちは」
泉ちゃん「こんにちは」
4人に緊張が走る。(-_-;)
父親「と、とにかく、中に入んなさい」
満男「僕は表で待ってるから・・・」
父親「いいじゃないか、君も一緒に、さ」
満男「でも・・」
一人じゃ心細い泉ちゃん、
満男の手をしっかり持って中へ引っ張っていく。
サチエさん、彼らが二階に入っていくのを見ながら、何か思っている。
その複雑な思いを振り切るように、いつもと同じように電話に応対する。
ふたば薬局 二階
隣の部屋にはダブルベッドが置いてある。
泉ちゃんはこのベッドを見てなんと思うだろうか・・・
父親は座布団を用意し
隣の居間に座る。
父親「泉に手紙を書こうと思ってたんだ。
ここへ引っ越したって」
父親「そうかあ、内藤さんに聞いてきたのかあ・・・」
泉ちゃん「・・・」
父親「悪かったな・・」
父親「なにしろなかなか仕事が決まらなくて落ち着かなかったものだから」
下の店ではサチエさんが、2階を気にしながらも、
平常心で営業している。
従業員のみどりちゃん「ただいま〜」
サチエさん「みどりちゃん、ありがとう」
ふたば薬局 二階
父親「今、お茶を持ってくるから」
泉ちゃん、感慨深げに
泉ちゃん「パパじゃないみたい。日焼けして、元気そうで・・・」
父親「はは、製材所で働いてるからな。
ほら、ここは木材の産地だろう」
泉ちゃんそんなん知らんってばゞ( ̄∇ ̄;)ヲイヲイ
父親「空気は綺麗だし、水はおいしいし、
とてもいいとこなんだ」
ネコが窓に乗って「みゃ〜〜〜」と鳴く ヽ(*⌒∇⌒*)ノ:かわいい
窓にネコのピーちゃん↓
山鉾が前の道を進んでいる声
父親「ママ・・・元気か?」
泉ちゃん、ゆっくり頷く。
父親「うん・・・・」
タバコを吸いながら
父親「あ・・・、この家な。
さっきのあのあの女の人の家なんだ。」
泉ちゃん、複雑な表情。
父親「パパとは博多の出張先で知り合って・・・、
・・・このことは泉も、聞いてるはずだと思うけど・・」
それあえて言わんでいいことやろ、泉ちゃんにはキツイ (ノ_-;)
サチエさん、二階にお茶を持って上がってくる。
父親「今、君のこと、話してたとこなんだ」
サチエさん「そ」
泉ちゃんのそばに座って
サチエさん「はじめまして、サチエと言います。
泉さんのことはいつもカズオさんから聞いてます」
泉ちゃん「・・・」
サチエさん「ほんとうに、こんな遠いところまでよう来てくださいましたね」
と、お茶を置く。
サチエさん、満男にもお茶を出しながら
サチエさん「あなた、お友達?」
満男「こんにちは」
サチエさん「ごくろうさま」
父親「お昼まだだろう。何か取ってくれないかな」
サチエ「なにがいいかしら・・」
父親、ネコのピーちゃんを抱きながら
父親「そうだ、泉、いろいろ話があるだろうけど、
それ、あとにして、お祭り見に行かないか。
そして三隈川のやな場で鮎食おう、そう、それがいい」
やな場
川を下る鮎(落ち鮎)を獲る淡水漁法を やな(簗)と言う。
鮎は1年魚。日田の鮎は伏流水と地下水によって育てられるらしい。
それらを食べる食事処の名称。
父親「サッちゃん、お店はみどりさんに頼んで、
君も支度しなさい」
なんか命令口調・・・、変な夫婦 −−;
サチエ「あ、はい」
サチエさん、泉ちゃんに
サチエさん「そうする?」
泉ちゃん「あ、はい」
満男はテーブルの下のネコをかまって
手をひっかかれる。
ピーちゃん「ギャー」
サチエさん階段を下りながら
サチエさん「ピーちゃん、こっち来んね」
父親の声「ピー、下行ってろ」
泉ちゃん、複雑な表情のまま。
対等な自分のパートナーに対して「〜しなさい」と親や先生や会社役員のような
態度で接する男は、だいたいにおいてプライドが高く、
それゆえに、心のどこかで奥さんを精神的に支配下に置いている場合が多い。
20歳以上とか親子くらいに年の差が離れていたり、社会的地位が高い男性の場合は
こういうことがおこりがちだ。まあ、それはそれで良いも悪いも無い。
しかし、この父親は状況が違う。
サチエさんとは親子ほども離れているわけでもない。
せいぜい8〜9歳ってところだろう。
社会的地位も薬剤師のサチエさんの方が逆にあるとも言える。
家もサチエさんの家だ。
ましてや不義理なことをして仕事を捨てて逃げてきたのはこの父親のほうなのである。
このように、現状の社会的な状況がその男性の中でうまく行っていない場合などは、
現実の惨めさと上記のような内的自己のプライドの高さが闘い、
深刻な神経症を起こしてしまう傾向にある。
この父親が、礼子さんや泉ちゃんを捨てて、サチエさんのもとに走ったのは
柔らかな気質のサチエさんのほうが自分の気質に合っているということもあるが、
彼女の従順さによってこの父親の内的自己のプライドが保たれるということも
大いに関係がある気がする。
外見は物静かで優しそうだが、この父親はそうとう内的自己と外的状況の
ギャップに引き裂かれているのかもしれない。
そう言う場合、自分の心が混乱しているゆえに、
他者の心を思いやれる余裕はさほどないのである。
今回の一連の騒動は、「業」がある礼子さんにも確かに問題があるが、
意外にも、この男性の内的な要因が大部分を締めている気がするのだ。
廣瀬資料館の前
日田市豆田町9-7
札の辻
山鉾は銭淵橋の袂 松浦松翁堂前「札の辻」にどんどん集まって来る
明治中期創業の和菓子店、松浦松翁堂は、
日田温泉街の入り口に位置し、銭渕橋のたもとにある。
店前の三叉路は祇園山鉾巡行の中心地で、
「札の辻」と呼ばれているという
日田バス 「札の辻」 バス停も見える。
父親とサチエさんが
仲睦まじく、耳打ちをしたり話しながら鉾を見学している。
父親もサチエさんも、
複雑な思いをしている泉ちゃんに気を使う気配は無い。
悪く言うと、微妙な立場の泉ちゃんがすぐ横にいるにもかかわらず
男女の世界に入ってしまっているのである。
これはある意味グロテスクな状況とも言える。
泉ちゃんはそんな二人を淋しい心で見つめている。
泉ちゃんは、もう我慢できなくて・・・
泉ちゃんにこっと笑って
泉ちゃん「パパ」
父親振り向いて「ん、なんだ?」
泉ちゃん「私たち、もう帰るから」
父親「帰る???どうして?」
泉ちゃん「・・・」
父親「これから一緒にご飯食べて・・・」
泉ちゃん「お腹いっぱいだし・・」
サチエさん「泉さん、
今夜は泊まっていただくつもりなのよ。そうして」
でも・・・あのダブルベッドの横の部屋ではねえ・・・
泉ちゃんはあくまでも礼子さん側なんだよ・・・−−;
泉ちゃん「でも、ママも心配してるし・・・」
泉ちゃんパッと向きを変え、
泉ちゃん「満男さん、行こ!!」っと満男を引っ張って走って行こうとする。
父親、泉ちゃんの肩を掴んで
父親「泉、おまえ・・・
パパに何か話があったんじゃないのか?」
泉ちゃん、ちょっと諦めたような笑いで
泉ちゃん「あったけど・・・もういいの」
泉ちゃん「おばさん」
サチエさん「はい」
泉ちゃん「パパをよろしくお願いします」健気( ┰_┰)
泉ちゃん「さいなら」
と、急いで満男を連れて走り去って行く。
父親「ちょっと待ちなさい! 泉!」
山鉾を担ぐ人々が歩いてきて父親の前方をさえぎって行く。
泉ちゃんと満男はそのような人垣から抜け出して行く。
伊東薬局(伊東薬舗)の前
実は「札の辻」からたった6〜7メートル歩いていない。
ほんとうは父親は必死になれば追いつけるはず・・。
ギリギリでは、やはり父親にとっては今のサチエさんとの生活が
泉ちゃんよりも大事なのだ。だから泉ちゃんを深追いはしない。
一見とても優しそうな父親だがなんとも寒々しい話だ。
父親もサチエさんも、泉ちゃんをこのような宙ぶらりんな精神状態に
しておくなんて・・・この先未来に幸せがあるとは思えない。
泉ちゃんたちは、
ずっと三隈川に沿って歩いて行き、みどり土産店を曲がって
山陽館の横の春光園の前を通る。
そして三隈川のほとりで、泣いてしまう。
大分県日田市隈1丁目3-3
満男近づいて
満男「泉ちゃん・・・」
泉ちゃん「先輩・・私何も言えなかった」
満男「うん、わかるよ。オレだって何も言えなかったよ」
二人して静かに頷いている。
満男「泣くなよ、・・・な。 泣いちゃだめだよ」
それでも嗚咽がこみ上げてくる泉ちゃん。
満男は、意を決して
後ろから泉ちゃんの肩をそっと掴んであげる。
その時、なんか聞き覚えのある声が・・・・
寅の声「おじさんよ〜、鵜飼ってのはやってないの?今は」
舟の人「終わりました〜」
寅「終わったの?あ〜〜」
満男、泉ちゃんの肩を両手で持ちながら
満男「???」
満男、ボート乗り場のほうを覗く。
寅と礼子さんがポツンとベンチに座っている。
寅「あ、そうか、あれは夏だけね、うん。
冬の鵜飼は風邪の予防だ・・」はよ二人を探せよゞ( ̄∇ ̄;)
礼子さん「ねえ、寅さん・・・」
寅「はい」
礼子「ほんとに見つかるかしら」
寅「大丈夫です、大丈夫ですって。
オレはね〜、昔っから人を探すの得意なの」適当丸出しーー;
第19作「寅次郎と殿様」で鞠子さん探すのものすごく下手だった┐('〜`;)┌
寅「なんていうかな、こう・・勘がいいっていうかねえ、うん
スーッとこう、風で匂うからねえ」はよ探せってばゞ( ̄∇ ̄;)
礼子さん「ん〜、そんなこと言って〜」
寅、満男と泉ちゃんを見て
寅「いた!・・・・・」
礼子さんも見る。
満男がお口(´○`; ポカーンで寅たちをみている。
礼子さん「泉!!」
寅「満男!」 なにもあんたまで ゞ( ̄∇ ̄;)ヲイヲイ
泉ちゃん「ママ〜〜!!」
抱き合う二人。
寅まで満男と抱き合う。
寅「満男〜〜!おまえ」
満男「伯父さん〜〜!」満男まで(((((^^;
礼子さん「探したのよあちこち〜〜、
心配かけて、ご飯食べてんの?」
寅、我に帰って、満男を突き放し
寅「なんだこれは、臭いなおまえ〜〜」と嫌がる┐('〜`;)┌
満男、ちょっと笑っている。
寅「バカ〜〜〜」あんただろーー;
礼子さんは、満男にお礼を言ってお辞儀をしている。
礼子さんは泉ちゃんに寅にお礼を言うように言い
泉ちゃんは寅にお辞儀をする。
寅は大丈夫、よかったな って合図。
礼子さんはこういうところのけじめと礼儀は知っている方なのだ。
もともとはそう言う人なのだが、
「業」もいっしょに心に中で同居してしまっているのだろう。
彼らの向こうに亀山公園と島内稼動堰が見える。
東京葛飾区 新小岩 (設定は柴又) さくらの家
さくらが電話に出ている
さくら「あ〜、とにかくよかった。
日田まで行ってお兄ちゃんがあんたたちに会えなかったら
どうしょうかと思ってたのよ〜」
さくら「なにがすみませんよ、いまさら。
そう。。皆さんによろしくね〜、早く帰ってきなさい。
はい。じゃあね」
博は夕食を食べている。
さくら、テーブルについて
さくら「あー、とりあえずこれで安心だわ。
本当に人騒がせな人たちね〜」
博「まったくだよ。それで今、どうしてるんだって満男たちは?」
とさくらにビールを注ぐ
さくら「四人一緒にご飯食べてるんだって」
博「へえ」
さくら「しかも温泉旅館でよ〜。
こっちが心配ばかりしてるっていうのにねえ」
さくら、ビールを飲む。
博「まあ、・・・ん・・・待てよ・・・」
博「四人って言うと
満男と泉ちゃんと兄さんとあの色っぽいお母さんだろ…」
さくら「うん」
博「安心するのはまだ早いぞ、さくら」
さくら「ほんとだ〜・・・」
二人して、ため息。
あんたたち、な〜〜んにもわかってないね〜┐('〜`;)┌
寅はそんな甲斐性がまったくないことは
過去の言い寄られた時の対処でわかるだろうが・・・
あいつは無理。得恋は不可能(第48作だけ例外)
天ヶ瀬温泉
日田の郊外にあり、別府や湯布院と並ぶ豊後三大温泉のひとつ。
玖珠川の両端に温泉街が並んでいる。
観光旅館 本陣 桔梗の間
大船セットだが襖のデザインが再現されている。
マテ突き唄 国東半島の民謡
♪アリャいやじゃかかさんヨーイ マテ突きゃ嫌じゃ アリャ色も黒うなりゃ
腰ゃかがむ コリャサッサノヤレコノヨーイヨーイヨーイ
四人で賑やかしく夕食の鍋料理を食べている。
はいどーもお待たせしました〜。
っと、仲居さんが部屋に入ってくる。
この仲居さん
第36作ではあけみを雇っていた下田のママ
第37作では美保さんのコンパニオン仲間。
彼女は田中利花さん。
この作品のロケの地元福岡の出身。
だから福岡方言はネイティブ。
彼女はかなりの作品に出演。チョイ役の常連さん。
田中利花さんは当時は田中リカさんと名乗っていた。
1980年「ヘアー」(ディオンヌ役)で舞台活動を開始。
映画俳優からミュージカルまで幅広く活動中。
個性的な雰囲気と、コミカルなキャラクターに定評がある。
また、舞台と並行してシンガーとしても音楽活動も行っている。
礼子さん、仲居さんに【心付け】をあげる。
お礼を言う仲居さん。
心付けは普通、1000円〜5000円の間。
もう最近はそんな心付けなんて慣習はなくなったね。
大抵の旅館ではサービス料が込みなので遠慮される。
外国ではチップは必ずする。私は20年外国で暮らしてきたが
100パーセントホテルではチップを渡したり、置いたりした。
仲居さん「ほんに うらやましかね、
こげんして家族四人で旅行ばされるなんて」
礼子さん「めったにしないのよ、うちだって。ね〜あなた〜〜」なになにw( ̄▽ ̄;)w
寅「フフ・・・・そうね〜、僕が忙しかったから」こらこらゞ( ̄∇ ̄;)
寅調子に乗って
寅「来年は休みを取って、飛行機に乗ってハワイに行こう」(ノ_-;)ハワイ・・・
礼子さん「わ〜!!嬉しい!!」
泉ちゃん「ママ、いいかげんにしなさいよ〜」
仲居さん「まあ〜〜〜、お嬢ちゃんはお母さん似でから綺麗やし
ぼっちゃんはお父さん似でから頭のよさそうやし」
心付けの分、よいしょする仲居さんです^^;
寅「・・・」すましている。
仲居さん「ほんに、よか家族たいね」
礼子さんは仲居さんが帰った後でも、
家族ごっこをしたがるのだった。
礼子さん「さ、お父さんどーぞ」
寅「あ、は、はい」
と杯を受ける。
泉ちゃん「ママー悪いわよ女中さんだましたりして〜」
もう今では旅館の料理を運んでくる人を女中さんとは言わないね。
ほとんど仲居さんで通っている。
女中って言うと、響きがちょっと差別的に聞こえるのかもしれない。
第8作でも博が自分の母親のことを、
「父さんの女中みたいなさびしい一生を
本気で幸せだと思い込んでいたなら、…そんな…
そんな可哀想なことってあるもんか!」
このようなたとえに使うことが多かったので
「仲居」に変わって言ったと思われる。
礼子さん「いいじゃないの・・・そうだ!
このままいっそうのこと本当の家族になっちまわない?
ねえ、寅さん・・・」
寅「え?あ、そーだ、そういうのいいねえ、うん」
満男「冗談きつすぎないか伯父さん〜」
寅「いいじゃないの〜〜〜」
礼子さん「そうよ〜〜〜、満男君!歌でも歌って!」なんだなんだw( ̄▽ ̄;)w
寅「あ、そうだ、満男君、歌歌え。おまえの歌聴いたことないんだ」
寅は聴いたことあるぞ。
第34作で文化の日にとらや茶の間で「里の秋」を歌っていた。
寅、礼子さん拍手
寅「まってました〜〜〜」
満男「ええ〜〜、ちくしょう、もうやけだ〜〜!
満男歌います!」
満男立ち上がって「踊るポンポコリン」を歌う。
満男「♪エジソンは偉い人〜〜、
そんなの常識〜〜〜
寅笑って、「なんだこれは〜('-'*)フフ」
礼子さん大笑い。
満男「あ、それそれ、
タッタタラリラ、
ぴ〜〜ひゃら ぴ〜〜〜ひゃら
タッタタラタ〜〜
ぴ〜〜ひゃら ぴ〜」
その後・・・時間が経って・・・
桔梗の間の隣室
自分の部屋で寝ている寅と満男
旅館『本陣』の浴衣を着ている。
スタンドの明かりをつけて水を飲む満男。
明るくてうるさくて嫌がる寅
満男「伯父さんに一言言っておきたい」
寅「なんだよ〜」
満男「泉ちゃんのお母さんの今夜の発言は、
みんなあれ、冗談ですよ。
心の傷を癒そうとして無理にはしゃいでただけなんだから
あなた^^ なんて言われて本気にしないでくださいね
よろしくお願いしますよ」
寅、むくっと起きて
寅「ったく 偉そうな口ききやがって、
わかってるよ!
伯父さんに初歩的な説教するな、バカ!」
満男「だって伯父さんはいつも初歩的な過ちをおかしてるじゃないですか〜〜」
寅「うるさいから寝ろ!おまえは〜〜!」
と満男のおでこを押して倒す。
寅の頭の鉢巻にこの時「本陣」の文字が大きく見える。
一方 隣の部屋では・・・
酒を飲み続けている礼子さん。
もうべろべろ
泉ちゃんは「もうやめて」と言っている。
お猪口を落としてしまう礼子さん。
泉ちゃん、戻してあげて
ハンテンを礼子さんにかけてやる。
泉ちゃんが、自分の布団に行こうとしたそのせつな、
礼子さんは、テーブルに置いた泉ちゃんの手を持つ。
礼子さん「あなたどうして黙ってるの?」
泉ちゃん「・・・」
礼子さん「会ったんでしょ、パパと」
泉ちゃん「・・・・」
礼子さん「どうしてた、女の人と一緒だった?」
泉ちゃん「一緒だった・・」
礼子さん「パパと別れてちょうだいと言ったの?その女に」
と、薄ら笑い。
泉ちゃん、ゆっくり首を振る。
泉ちゃん「言わなかった・・・」
じっと泉ちゃんを見つめている礼子さん。
礼子さん「だって、それ言うために来たんでしょ」
と、タバコの火を消す。
小さな声で
礼子さん「どうして言わなかったの?・・」
泉ちゃん「言えなかったの」
礼子さん、冷静に
礼子さん「なぜ?」
泉ちゃん「・・・・・・パパ」
泉ちゃん「幸せそうだったから」
泉ちゃんを見つめ、
そして目を落としていく礼子さん。
何かを思っている。
絶望が心を支配し始めているのかもしれない。
夏木マリさんのこの静かな演技は絶品である。
彼女のこのシリーズでの最大の見せ場だった。
泉ちゃん、礼子さんに寄り添い
泉ちゃん「だからもう・・・、パパのことは諦めよう・・・。ね、ママ」
礼子さん「・・・・」
泉ちゃん「私と一緒に暮らそう」
悲しみの中で堪えている礼子さん
しかし、どうしても堪えきれなくなり
コップを壁に投げて、テーブルの上を蹴散らして、
激しい嗚咽をし続けるのだった。
泉ちゃんは礼子さんの背中から寄り添うが、
礼子さんの嗚咽と叫びは弱まらずますます激しくなっていった。
隣室
隣の部屋でその様子を聞いている寅と満男
緊張が走っている。
布団から起き上がる寅。
満男も起き上がって
満男「伯父さん、行ってあげたほうがいいんじゃないのか」
寅、そっと目を瞑り、何かを考えている。
満男「オレ、さっき、あんなこと言ったけど、
本当はあの人伯父さんに慰めてほしいんだよ・・・。
きっとそうだよ・・・」
寅は何も言わない
満男「伯父さん、ねえ、行ってやれよ」
寅「うるせえなあ〜、言わせておけば一々一々」
満男「なんで?」
寅「ガキのくせに口出しするんじゃないよ、大人の恋愛に!」
満男、驚き お口(´○`; ポカーン
寅も頭が真空になり満男を見てしまう。
寅は満男のおでこを持って押し倒し
満男「いて」
寅「バカロウ、寝てろよ!」
何が大人の恋愛だ。
こんな浅い関係、恋愛にもなってないじゃないかーー;
嗚咽が続く隣の部屋
礼子さんはある意味正直で真面目だが、
「業」が見え隠れしている。
どこかでちょっと堅気じゃないっていうか
こらえ性がないのだろう。
夫は彼女の普段の真面目さや聡明さに共通点を見つけて
結婚したのかもしれないが
やはり彼女の抱える「業」には辟易していったのかもしれない。
一夜明けて・・・
翌朝 本陣が見える玖珠川に架かる赤い橋
旅館本陣 の 風呂
満男が本陣のお風呂に入ってくつろいでいる。
風呂上りに「桔梗の間」を覗いて
礼子さんと泉ちゃんがいないことに気づく。
満男「あれ?あの、ここの部屋の人たちは?」
昨日の仲居さんが片付けをしている。
仲居さん「あら、さっき、お勘定ば済ませて帰りんなさっとよ、9時半のバスで」
満男「え・・・・」
仲居さん「あんた満男さんでしょ」
満男「あ、はい」
仲居さん「これ、ほら」と置手紙を渡す。
仲居さん「あ!あんたたち家族やなかったてね。
もうしっかり騙されてくさ〜〜。
そやき似とらんもん、あんたとあのお嬢ちゃんな」
っていうか、この映画はどの人も全員血は繋がってないので
だ〜〜〜れも顔似てません。( ̄∇ ̄;)
寅とさくらはどうなる^^; あんだけ顔似てないのも珍しかあ。
泉ちゃんの置き手紙
満男さん
昨夜はごめんなさい。
母はお酒に酔ってしまったことが恥ずかしくて
おじちゃまにあわせる顔がないと言っています。
満男は部屋に戻って
満男「伯父さん大変だ!先にでかけちゃった!」
満男「これ置き手紙」
読む寅。
だからお会いしないで先に帰ります。
満男さんたちの親切はいつまでも忘れません。
さようなら。
泉
満男「9時半のバスだって・・・
どうしよう・・まだバス停いるかな」
寅「青年!」
と満男を指差す寅
寅「行け!」
と、部屋の外を指差し、
激を飛ばしてにっこり笑う。
満男寅の指差した方を見て
満男「うん!!」
服を着ながら宿を出て
走りに走る満男だった。
青年! 行け!!
物語はラストに向かって進むのでした―
泉ちゃんの第2テーマが流れる中
日田バス きっぷ売り場
HITA BUS
泉ちゃんたちをバスの中に見つける満男
泉ちゃんの窓を手で叩く。
泉ちゃん「先輩!きてくれたの?」
満男、息を切らして
満男「先行っちゃうのか?」
泉ママ、窓を開けて言い訳。
ちょっと頷く満男。ママをほぼ無視 ゞ( ̄∇ ̄;)ヲイヲイ
スナックニュー 山科 の看板
職員さん「お待たせしました。福岡行 発車いたしまーす」
握手をする満男と泉ちゃん。
満男「何もしてやれなくてごめんな・・・」
泉ちゃん「そんなことない、嬉しかった一緒に来てくれて」
そんなことないどころの話じゃないだろが泉ちゃん。
満男には多大な恩ができたよこれは。
満男「ほんとか」
大きく頷く泉ちゃん。
バスが動き出すが、手を握りながら走る満男。
満男「元気出せよ」
頷く泉ちゃん。
バスの最後部から満男が追いかけているのが見える。
この、バスの後ろに見えるアングルは
「幸福の黄色いハンカチ」「第13作恋やつれ」「第22作噂の寅次郎」の当該シーンを踏襲。
東京 葛飾柴又 帝釈天参道
三平ちゃんが題経寺から出てくる。
「踊るポンポコリン」の口笛
題経寺 御前様の縁側
さくらがこのたびの顛末を報告している。
御前様「そうですか、寅に連れられて帰って来ましたかあ〜満男君は」
さくら「ええ」
御前様「それは〜よかった」
さくら「不思議でしょうがないんですよ。
夜遅く二人で帰って来ましてね。
兄が『大学生なんだから明日から真面目に学校行かなくちゃダメだぞ』
って言ったら『はーい』なんて返事して、
本当に翌日から学校に行ってるんですよ」
御前様「なるほど」と頷く。
さくら「私たちの言うことなんか何にも聞かないのに
どういうんでしょうね〜」
御前様「あなたにとっては困ったお兄さんかもしれませんが
満男君にとっては頼りがいのある
伯父さんじゃないですか、寅は」
さくら「そうでしょうか」と照れている。
源ちゃんがお茶を持ってくる。
御前様「そういうもんですよ・・・」
御前様、思い出したように・・・
御前様「あ、そうだ」
さくら「はい?」
御前様「今回は寅は恋をしなかったかな?」
源ちゃんいつもの「ケンケン笑い」^^;
さくら、戸惑って
さくら「さあ、どうでしょうか」
御前様「なんでも、満男君の恋人のお母さんが
これが大変な美人だとか・・・」
さくら「あらいやだ」
御前様、源ちゃんに「なあ」
さくら「あ、源ちゃん、おしゃべりねえ〜」
源ちゃん、ケンケン笑いしながら スタコラ廊下を逃げて行く。
とらや 店
さくらが店にやって来たら寅は旅に出るところ。
さくら「こないだ帰って来たばっかりじゃないの九州から」
寅「暮れから正月にかけて稼ぎ時だってことは知ってるじゃねえかよ。
な、お前の顔も見たし、さて、」
さくら「ねえお兄ちゃん。今度は満男がいろいろお世話になって
どうもありがとう」
寅「なに、礼を言われるほどじゃないよ。
たった一人の伯父さんとしての務めを果たしたまでさ、
なあ、おいちゃん」
おいちゃん「もう、行くのか?」
寅「うん」
おいちゃん「体に気をつけろ」
寅「おう、それじゃ、おばちゃんも達者でな」
さくら「私駅まで送ってくる」
みんなに別れを告げて さくらと駅に向かう寅。
二人して参道を歩いていく。
柴又駅 踏み切り
上海軒が見える。
美保さんはもう働いていないのかなあ・・・
満男が金町から柴又に降りて踏み切りを渡っている。
三越デパートの袋を持っている。
満男が高砂方面ホームを見ると寅とさくらが歩いている。
満男「伯父さん!」とホームを走ってくる。
追いついて
満男「なんだ、もう行っちゃうのか」
さくら「何買ってきたの?」
満男「これ?セーター」
寅「泉ちゃんへのプレゼントか」
満男「違うよ 伯父さんにだよ」
寅とさくら 振り向いて止まる。
満男ちょっと照れながら
満男「ほら、今回はお世話になったから」
さくら「いつからそんな気が利くようになったの?」
満男「下宿しようと思ってアパート代貯めてたんだけど
延期したからその分張り込んだんだ」
ちょっと驚いている寅。
寅「そっか、せっかくだからありがたく頂戴するよ、なあ」
本当は着ないよ寅は、その手の類は、チクチクするからーー;
頷くさくら。
中を見る寅。
満男「でも・・・もし、伯父さんに奥さんがいたら・・・」
はっとする寅
満男「きっと・・あったかいセーター
編んでくれるんだろうけどなあ・・・」
寅、たじたじで
寅「な、生意気なこと言いやがって、このやろ〜、ははは
なに言ってやんだい、オレはねえ、あの、そういうの
嫌いなんだよ、な。ほら、手編みのセーターなんかオレ着たら
体が痒くなっちゃう。な、そういうこと」
せつなくなって黙っているさくら。
さくら「負け惜しみ言って…」
「押上」行き電車がホームにやって来る。
メインテーマがゆるやかに流れ始める。
さくらが持つかばんが 寅の手に・・・
いいシーンだ。
寅、電車に乗って
寅「満男」
満男「ん」
寅「困った事があったらな、
風に向かってオレの名前を呼べ」
伯父さんどっからでも飛んで来てやるから」
大きく頷く満男
寅「じゃあな」
さくら「風邪ひかないようにね」
ドアが閉まる。
ちょっと照れて、
もう帰っていいよって微笑んでいる寅。
この微笑みに寅の満男に対する思いが込められている。
このシーンの再現は第47作「拝啓車寅次郎様」の鎌倉高校前駅でも行われる。
見送る二人の背中
流れ続けるメインテーマ
遠ざかる電車
別れの淋しさをかみしめる二人。
満男「あんなこと言って伯父さん傷ついたかな」
さくら「そうね、少しはね」
名古屋 繁華街
中区錦3丁目13付近
「スナック 礼」 の 店内
川井みどりさんがホステス役で出演。
礼子さんが出勤してくる。
クリスマスツリー
カウンターに花束
『奥さんへ 車寅次郎より』
礼子さん、はっとして、
礼子さん「ちょっとお〜、どうしたのこれ?」
ホステスさん「車さんという人がママに持って来たの、
それがねえ〜、フフフ」
礼子さんは、あわてて追いかけようとして
ふと、我にかえり
礼子さん「この人来たのいつごろ?」
川井みどりさん「30分・・40分前かな」
礼子さん「どうして引きとめてくれなかったの!」
ホステスさん「すぐにママが来るからって言ったんですよ」
川井みどりさん「こんな立派な店にオレみたいな男がいたらね、
なんか商売の邪魔になるとか」
礼子さん「それで、どこ行くって行ってた?」
ホステスさんたち「別に・・・」
川井みどりさん「いつかまた来るって・・・」
礼子さん「・・・・」
礼子のテーマが流れる。
黄色いバラの花束を見つめながら
礼子さん「・・・」
ホステスさん「誰ですか?あの人」
礼子さん「・・・・この人?
私の恋人よ・・・」
ホステスさんたち「また〜〜〜ハハハ」
礼子さん、はっきり言って
あなたには寅はもったいないですよ。
礼子さん、独り言
礼子さん「来てくれたんだ、 寅さん」
寅のメッセージの紙を指でなぞる礼子さんだった・・・
メッセージ「奥さんへ 車寅次郎より」
正月
柴又 江戸川土手
凧揚げ
さくらの家 玄関
江戸川区北小岩7丁目30ー15
獅子舞の若者が歩いている。
家の居間
工場の中村君、ゆかりちゃん、とらやの三平ちゃんが来て
トランプで遊んでいる。
【ダウト】をしている。
ダウト
プレイヤーに均等にカードを配り、プレイ順を決めた後、
プレイヤーは A, 2, 3, 4, ..., 10, J, Q, Kの順で、
自分の番に対応したカードを裏向きで場に出す。
手札をなくしたプレイヤーの勝ちとなる。
カードを出す際に、自分の番に対応したカードをあえて出す必要はなく、
これが名称の由来である。
他のプレイヤーは、出したカードが対応していないと思ったら「ダウト」コールをかける。
かけられた場合は出したカードを表向きにし、
対応したカードだった場合はコールしたプレイヤーが、
そうでない場合はカードを出したプレイヤーが、場に出ているカードを全て引き取る。
パスは一切なし。
工場の中村君「10」
ゆかりちゃん「11」
三平ちゃん「12」声が上ずっている^^;
ゆかりちゃん、待ってたかのように
「ダウト!」
三平ちゃんあえなく撃沈 (T_T)
三平ちゃん「ああ!くやしい!」ねえ^^;
みんな「はははは」
三平ちゃん「だってこんなんしかないんだもん!くそー!」
だだをこねる三平ちゃん^^;
電話のベル
ゆかりちゃん「満男君から電話よきっと」
JR金町駅前 公衆電話
よっちん、おかべと新年会をするとさくらに電話している満男
満男「今金町の駅前にいるんだけどさ、
このあとみんなでよっちんちに行って新年会やるんだ。
だから帰りうんと遅くなるから。じゃあね」
さくら「満男、ちょっと待ちなさい」
泉ちゃんが、居間にやって来る。
さくら「お友達が来て、あんなたのこと待ってんのよ」
泉ちゃん前作に続いてまたもやアポなし!
さくら。ガラス戸をトントンと叩いて泉ちゃんを呼ぶ。
満男は、どうーせ男友達だと思ってあしらおうとするが・・・
満男「もしもし?」
泉ちゃん「・・・・」笑っている。
満男の声「何で黙ってんだよ、誰?」
泉ちゃん「私・・・フフフ・・・もしもし」
満男の声「泉ちゃんか?あ、そうだろ」
JR金町駅前
満男「フフ、何しに来たんだ?え?新年のご挨拶?」
満男「あのさー。じゃあさ〜、オレすぐ帰るからさ〜
30分、いや、20分だ。うん。じゃあね」
( ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∇ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄;)よっちん&おかべ またもや・・・
カード電話 ピピ!
満男「おいおい、ちょっと悪いんだけどさ、オレ帰るから
新年会おまえら二人だけでやってくれ」
よっちんたち「ええええ!!!」
おかべの自転車を勝手に借りて走っていく満男だった。
おかべ「オレの自転車!!満男!!」
追いかけるおかべ。
すたこらと柴又街道の歩道を柴又へ向けて走る自転車。
どさん子チェーンの倉庫
満男の独白
泉ちゃんのテーマが流れる。
満男の独白
『伯父さん・・・
人間は誰でも幸せになりたいとそう思っている。
オレだって幸せになることについて
もっと貪欲になりたいと思っている。
でも・・・それなら 幸せってなんなんだろう。
泉ちゃんのお父さんは本当に幸せなんだろうか。
伯父さんのことでいえば、
タコ社長は寅さんが一番幸せだってよく言うけど、
伯父さんは本当に幸せなんだろうか。
かりに伯父さん自身は幸せだと感じていても
お母さんの目から見て、不幸せだとすれば、
いったいどっちが正しいのだろう。
人間は本当にわかりにくい生き物だと思う。
近頃しみじみ僕は思うんだ。』
泉ちゃんの父親は心に闇を抱えている。
そうでないと浮気をし、子供を捨てはしない。
会いに来た子供の目の前で今同居している女性と
仲良くおしゃべりできる神経は尋常ではない。
さくらが、もし寅のことを目で見て幸せだと思った時
寅はあきらかに幸せだ。
さくらが、もし寅のことを目で見て不幸せだと思ってる時が
あるとすれば
寅はおそらく不幸せなんだろう・・・。
ただ、ひとつ。
さくらは寅の旅の生活を知らない。
寅の旅の孤独を知らないし、旅の開放感も知らないのだ。
大分県
玖珠町大隈地区にある亀都起(きつき)神社
縁起書によると、養老2年(718年)に出雲國の杵築大社(きづきのおほやしろ)【現:出雲大社】から
神速素佐之男命と稲田姫之命の御分霊を勧請し、「祇園社」と称してお奉りしたのがはじまりだといわれる。
(出雲大社の主祭神は大国主大神ですが、中世、神仏習合の影響で鎌倉時代から
天台宗の鰐淵寺が杵築大社(出雲大社)の神宮寺も兼ねており、
その鰐淵寺を中心とした縁起(中世出雲神話)では、出雲の国引き・国造りの神を素戔嗚尊としていたことから、
中世は素戔嗚尊が主祭神であったとされ、寛文6年(1666年)毛利綱広が寄進した銅鳥居の銘文には
「素戔嗚尊者雲陽大社神也」と刻まれているそうだ。)
その後の天延3年(975年)に、豊後国大分郡賀来の善神王宮【現:賀来神社】から
武内宿禰命が合祀され、社号を「亀都起神社」と改めたという。
また、境内の社殿裏手には、6世紀のものとされる「亀都起古墳」がある。
勇壮な棒踊りや子供が河童に扮して「コモラシ うちわ」で仰いでいる。
山田楽(町指定無形民俗文化財)
山田楽は、亀都起神社(大字大隈)の秋季大祭、10月6日に奉納される。
2人1組で14人が杖を使い、御前試合を思わせる「庭楽」、
小学生7名による河童に扮する「コモラシの舞」、
道化役を演じる「とううちわ」・笛・太鼓・鐘など総勢約35名で演じられる。
明治元年(1868年)に筑後地方から伝えられたといわれている。
演技は、まず笛、太鼓、鐘の囃子に合わせて14人が棒杖を使い、
境内まで進む「道楽」から始まる。境内では7組が両方に分かれ、
1組が2通りの動作を演じる。その後、楽の由来を述べる儀式があって、
河童に扮する「コモラシ」が三様の舞をする。
その間、鬼が出たり、道化役が演じる「とううちわ」などがあり、
約2時間に至る勇壮なものである。
寅がポンシュウと音楽CDの啖呵バイ
荻野目洋子のCDが飾られている。
この作品は荻野目洋子さんの会社がスポンサーだね^^;
寅「さあ、みなさん、新年あけましておめでとうございます。
さ、この1年みなさまにも幸せな年でありますように。
お兄ちゃん、ね、ここに積み上げましたこのレコード!」
」
ポンシュウ「はい、シーデー だよ シーデー」
娘さんたち大笑い。
寅「アメリカはロスアンゼルスの有名なレコード会社が
このたびのドル安で倒産。
借金代わりに投げ出したこのレコード!」嘘丸わかり(^^;)
女の子たち はははは
ポンシュウ「世界一流の歌い手ばっかりだよ!!
はい!いらっしゃいいらっしゃい!」
寅「お正月! ご祝儀代わりにお年玉として、
浅野内匠頭じゃないけど、腹かっさばいたつもりで、
安く売っちゃう!
どう!一声!これで!」
片手で五本指を開く。
このパターンは、
もちろん、オープニングの酒屋さんでのギャグのアレンジ^^;
ポンシュウ「よ!!」
女の子「えー!!50円!!?」
寅「50円??」
寅「はあ〜、非常識なおねえちゃま!
これ、50円で売ったらなあ〜、
オレたちゃ、明日から飢え死にしなきゃならないよ〜。」
寅、おまえOPの酒屋さんで同じことやってたぞ、
己を知れよ〜〜〜〜ヾ(-_-;)
ポンシュウ 首絞められるポーズ^^;
女の子たち ははははは
寅「よおし!こおなったらもうめんどくさい!
500と言いたいところだが、
どう450.
だめ!?
400!!
350!!
えーい!めんどくさい!
300円でもってけ!!この泥棒やろう!!
どーだああ!!」
青年が1枚買う
女の子たちも次々に買う。
ポンシュウ「300円ありがとうありがとう」
鳥居が遠くに見えて
初詣のお客さんたちでにぎわう風景。
終わり
2013年4月4日
ようやく本編のアップが終わりました!
長かった〜〜〜〜。
さあ、第44作「寅次郎の告白」を開始するぞ〜!