あの赤電話シーンは九州大分の日田ではなかった!

  なんと
神奈川県!!

  山田組トリックの妙!


 
序曲



    



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第43作 はつらいよ 寅次郎の休日

1990年12月22日 公開




      この作品はOPの小鹿田焼の里である大分県日田市鶴河内からはじまって

    




    山国川にかかる古い橋「馬渓橋」

     





     

    その後中津市の山国川河原で釣り人と意気投合する寅


     





     
日田市の北東 山国川下流の中津市耶馬溪町大字樋山路

     





    釣り人の村は中津市山国町守実

     






    
 歌の最後でバス停が有った中津市山国町守実大坪

     




     
ここは、長い間難攻不落だったが、
    わが友福岡の「いちごさん」と夫さんの二人で「
初登頂」された場所。

     



  
など、大分県日田市、中津市の山間部ロケからこの作品は始まる。





  物語が始まり、

  序盤で寅がさくらに電話する日田市小野


   




   




  赤電話の店を出て日田市小野地区を歩いて行く寅

    



    物語中盤では泉ちゃんが父親に会いに行く日田市中心部。隈町、
    
    




    父親の暮らす日田市港町

    




    お祭りが行われている日田市の観光中心部、豆田町

    





   後半では同じ日田市の天ヶ瀬温泉が舞台となる。天瀬町湯山

    




    




このようにこの第43作「寅次郎の休日」は、ほぼ全て大分県日田市周辺がでまくるのである。

そしてそれらのロケ地は多くの人々にすでに分析され、発見され、愛され、巡られてきた。
 




ただ、1カットだけ
どうしても寅さんファンたちが巡れない場所があったのだ!




それがこのカット↓

日田市小野地区の酒屋兼食品店の店から寅が電話する、ここ。




    



ここが直後のカットの小野地区と同じだと思い、
多くのロケ地巡りの方々が小野地区周辺をいろいろ聞き込みし、調査されたのだが
あの後姿の小野地区付近にはこのような山がないし、このような店も見つからなかったのだ。






ここでちょっと本編の物語の流れでおさらいしてみよう。↓



OPの歌が終わって


ようやく浪人時代を経て大学(八王子の城東大学経済学部経営学科)に入学した満男
しかし、すぐにだらけた生活をするようになり、挙句、通学時間が長い&独立したい。ということで
大学のそばで下宿生活をしたいと言い出す始末。


諏訪家はもめにもめ、満男が大学に入学してもなおさくらの悩みは尽きない。


とらやに行ってもさくらは冴えない顔つきでおいちゃんおばちゃんに満男との軋轢を吐露する。


そんな時に・・・・




そこへお約束の寅からの電話^^;


      






喜ぶさくら
驚くおばちゃん




寅のいる場所は 大分県日田市の田舎のどこか・・・か?


寅は満男が元気で勉強しているかどうか確かめる。


寅「ところでさ、おまえの倅の大学生、
  勉強してるか?毎日


寅は、春に旅先から電話か何かで聞いたんだね。入学したことを^^


      



さくらの声「まあ、なんとかねえ」 うそうそ^^;してない

寅「そうか、なにしろあいつは俺たち一家の希望の星だからな

さくらの声「ふふふ

寅「将来の日本をしょって立つ大人物になる男だから

さくら「なってくれるといいけどねえ〜ふふ

寅「ところでみんな元気か?

さくら「元気よ おいちゃんもおばちゃんも博さんも


さくら「どっから電話してるのお兄ちゃん


寅「日本のどっかからよ


さくら「いつ帰ってくるの?


寅「え?いつ帰るかって?



寅「そうさなあ・・・

  今、秋祭りの季節だから、あちらこちらで紅葉を眺めながら稼いで
  そのうち気が向いたら寄るよ。な。まあ、ご自慢の秀才によろしく。じゃあな



と、赤電話を切る。


もうこのころは日本のどこを探しても赤電話はほとんど見当たらなかった。
松竹さんはいつもロケ地には持ち歩きしてたんだろうなあ・・・


この酒屋&食品店さんのおかみさんはこのシリーズ常連の田中世津子さん
ご主人はこれまたおなじみの小島三児さん。

田中世津子さんと 小島三児さんのコンビは第24作のラストでも夫婦役で登場している。


寅はどうやらこの店で例のごとく
楽しくおかしくお昼をごちそうになってお酒も2本飲んだらしい。


寅「さーて、ごちそうさん、おいくら?

おかみさん「いいのいいの、あたしらのおかずあげたんだから

ほんとはいいと思っていない^^;

寅「そらいけねえよ。オレはおかみさんたちに施しうけるわけにはいかねえからさ

おかみさん「でも、ほら、面白い話も聞かせてもらったし、フフ

ほんとは少しは払ってほしい^^;


寅「いや、それとこれとは別だよな。さ、遠慮なく取ってくれ。いくらだい?

おかみさん「困ったなあ・・・」 ほんとは想定内^^;

おかみさん「どうする?お父ちゃん

ご主人「そんだら、悪いけどこんだけもらっとくべか」 と五本指を出す。


     



寅、驚いて

寅「ええ?そんな安くっていいのかよ。儲けにもなにもならねえじゃねえか


おかみさん「いいんだよ。父ちゃんああ言ってんだから

寅「フフ、しょうがねえな。じゃあ まあ、お言葉に甘えて、はい、おてて出して

と笑いながらコインを腹巻から出す。


      



おかみさん「はい」と言いながら手を出す。

500円玉かな?


寅「あいよ」 100円玉ーー;


おかみさん「え・・・


      


寅「釣りはいらねえ

おかみさん、開いた口がふさがらない・・・^^;

寅「夫婦仲良くな。あばよ!

と意気揚々と出て行く。

おかみさん、百円玉をご主人に見せる


ご主人「え・・・・」 と驚愕&お口ポカン・・


      


おかみさん「驚いたね〜〜、いくら安いって言ったって今時
     銚子二本付けてお煮しめでご飯食べて、50円はないだろ〜


おかみさんご飯とお煮しめは「まかない」みたいなもんだから
この場合は「お銚子2本」分のみ考えてやれよ。
まあ、それでも500円はするわな^^;

ご主人「非常識な男がいたもんだな」とふくれている。

おかみさん「ねえねえ、どうしようか・・・

ご主人「しかたなかべえ・・ 施したと思えば腹もたつめえ」と外へ行く。

おかみさん、ちょっと微笑んで 納得して、

おかみさん「そうだねえ・・」と寅の歩いて行った背中を見て、

百円玉をレジに放り込む。


まあ、寅ってやつはそういうやつなんだ。
あんたらただでいいって言ったじゃないか((^^;


       


許してやってくださいな^^;。



そして歩いて行く寅


お昼の日差しを受けて 寅の後姿が映る。


この作品の中で最も美しいシーンだ。





     





  さてまた話はロケ地の話題に戻って↓





   この難攻不落の不明地は赤電話のシーンの外風景だけでなく、
  珍しく店の中も奥座敷もしっかり映る。
  すべてこのシーンはロケなのだ。


    




    実際にロケで使われた店も店の奥の座敷もしっかり映る。

    





    




   





  上にも書いたが、
  このおかみさんはこのシリーズ常連の田中世津子さん。
  ご主人はこれまたおなじみの小島三児さん。

  田中世津子さんと 小島三児さんのコンビは第24作「春の夢」のラストでも夫婦役で登場している。

  このキャリアの長い役者さんである二人は、
  このシーンのためにわざわざ遠く九州の日田まで行ったのだろうか・・・?
  彼らはほぼ店の中の芝居で日田の風景の中には一切いないのだ。

  このことがずっとひかかっていた・・・・。



    







    寅の後姿の場所はこの作品の中で最も大事な場所。あの空気感は美しかった。

    






この美しい寅の後姿風景は数年前に見つかっている。



これは、わが友龍野の「小手寅さん」が、
彼のHPの読者さんからの情報で
「初登頂」された時の写真↓ この時も歴史的な発見でした。
上にも書いたが日田市小野地区。


  




  ストリートビューでは 場所はここ↓ 小野4194


    





と、いうことは・・・

あの赤電話の店はその直前のシーンだから
当然その小野地区の中にあるはず・・・。



そして当事、僕もロケ地調査の天才寅福さんもストリートビューで散々巡り、
なんとか似ている店を見つけたのがこれ↓





あの寅の後姿から坂を下りて行って、その後北上してしばらく歩くとこの風景。↓


このストリートビューが小野地区の付近では一番あの店に似ているのだが・・・・↓

ここではないと断定した。

それは山の形はやや似ていても、山の位置が全く違うことが一番大きな理由だった。
よく見たら、山の形自体もさほど似ていない・・・・┐(´-`)┌

   


   






  


    





   店の道向こう真向かいに山がない!!道と山の関係も違う。
   っていうか道自体の方向が違う!
   よく考えると全てがかなり違う。(_ _。)・・・シュン


    





   




   








そして、諦めてしまって数年・・・




この7月から8月にかけて
同じくわが友 「ちびとらさん」が大分を巡って
この店を探されたのだが・・・見つからず・・・。

ちなみに、ちびとらさんは
来年にも全48作品全てのロケ地をメインロケ地やサブロケ地はもちろんのこと
小さな風景描写にいたるまで全作品踏破を完了されようとしている人なのだ。


で、いろいろ小野地区で聞き込みした結果、
ちびとらさん曰く 

あの店の一連のシーンだけは「空気が違う」んだそうだ。

つまりあの店はどうもあの日田市小野地区の空気を感じられないということだった。
そして彼は「
大船撮影所から近い神奈川の可能性があるんじゃないか」って言われたのだ。




こうなったら我々の伝家の宝刀


寅福大明神にいよいよっていうか、またもやっていうか、登場してもらうしかない!

で、寅福さんにお願いしてネットとストリートビューなどを駆使して
神奈川の中を調査していただいた。
もちろん寅福さんはやみくもに広大な神奈川県ローラー作戦をするような野暮なことはしない。

彼はまずあの店の中にヒントが隠されているのではないかと映画のあの店のシーンを詳細に
チェックしてくださった。

そして大きなヒントがあの店の中に隠されている事を発見されたのだった!!

その後、そのヒントを元にサイトとストリートビューで探された結果、
寅福さんはやはり見つけられました!!

寅福さんの辞書に不可能はない!!



ここは神奈川県!!





    



   山が全く100パーセント同じ!!&向かいの店も!!カーブミラーも!
   そして、向こうに見える家々も空気感が一緒。

    



    向かいの店の屋根付近が今もまったく同じ!!

    



    ちょっと場所をずらせていくと同じ家が見えてきた!!

    





    



    向こうに見える道の方向と有り方が同じ!!

    


    石垣も同じ!

    
  



この赤電話と食品店ロケだけは
大分県日田市でなく神奈川県だったのだ!!




で、ここは神奈川県のどこなのか!!

肝心のこの赤電話の食品店は現在はどうなっていたか!!

その発見のきっかけとなった大きなヒントとは!!

それは8月下旬の現地レポートをお楽しみにお待ちください!!




序曲はここで終わり!!


8月中旬にちびとらさんと寅福さんと私とで現地に行って参ります!!

次回8月下旬アップを楽しみに待ってくださいね!!




寅福さんのブログを参照 発見の感動があります↓↓



寅福さんついに発見 世界初登頂!彼のブログ↓↓


http://love.ap.teacup.com/torafuku/209.html









8月15日昼に日本に帰国します。