2022年11月18日
号外!
あの桃源郷的恵那峡風景を遂に発見しました!
第44作寅次郎の告白 OP
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今まで見つからなかった理由の一つに木曽川の長さだ。↓膨大な距離がある。
そもそも木曽川ではないかもしれない。
映画では良いとこ撮りで、いろいろな川を継ぎはぎすることもごくまれにはある。
しかし、よく観察していくと、木曽川は長い川だが、
川幅がさほど広くなく、岩が目立って存在するのは
落合川の落合ダムから犬山城の真下のダム(犬山頭首工)あたりまでと推測される
そして
■映画のような四角い花崗岩で構成され、
■四角いブロック型になって、割れ目『方状節理』がある。
この特徴は硬質な濃尾流紋岩群(もしくは恵那にもある花崗岩)
■川幅は広すぎず狭すぎず
■水位は浅すぎない(そこそこ深い) まあ・・ダムの放水などによって変わるけどね。
上記の要素を満たす場所は落合川駅上流から犬山市の街中までの長距離の中で
かなり少ないことがわかった。
映画でのあの『川幅』も重要な要素になる。
ただし、飛騨川上流などにもああいう四角い岩場はある。
また『寝覚めの床』で知られる長野県の方の木曽川上流も有り得るのだ。
映画ゆえに美しい映像のためには手段は択ばないのは覚悟しないといけない。
意外に木曽川にこのような四角いブロックの花崗岩は多くはない。
川幅もそんなに狭くはないがそんなに広くもない。
まずは、物語通り、恵那狭のエリアで岩場を探してみた。
落合ダムから大井ダムのやや下流までの間で数カ所の四角いブロック岩の連なる場所があった。
ひとつひとつ類似点を探していくと
いきなり灯台もと暗し。
大井ダムの下流2,5qの岩場群が怪しい!!
川幅も岩の趣も映画の雰囲気に似ているこの赤線がまず怪しい。
しかし、パット見た目ではどこも映画とは似ていない。
これ↓↓が180度真逆にする前の航空写真。これではなかなか類似していることに気づかないのだ。
なぜなら映画と地図の方角が逆だからだ。
このように川の水の流れと映画を合わせる、つまり180度南北を逆にすると見えてくるものがあるのだ↓↓
★この岩群↓が一致した!! なんと↓のように、ものすごい数の類似点。
花崗岩(もしくは濃尾流紋岩)は硬いゆえに何十年経ってもほぼ形は変わらないのが幸いした。
やはりこの撮影はトリックではなく恵那狭エリアの中で撮影されたのだ!!
あ、ちなみに
あの恵那狭あたりは
一般的にはこの中部では有名な『濃飛流紋岩』が多く分布してるが
花崗岩もけっこう恵那にはある。
どちらも同じ酸性火成岩だ。
元は白亜紀後期あたりの大噴火によるねばっこいマグマからできている。
花崗岩はそれが地下深部でゆっくり冷えて固まってできるのに対し,
流紋岩はそれが地表付近で急に冷えて固まるなど,
主に火山活動でできるという違いがある。
まあ最低でも2000万年くらいかけて出来たのかな。
花崗岩もだが、
この濃飛流紋岩はきめが細かく,堅く,水がしみ込みにくく,
侵食作用に耐えることができる。
だから映画撮影から30年チョイ経つのにびくともせずに
同じ形を保てているのだ。
なので、あの船が進んでいく岩場は花崗岩かもしれないが、
おそらくこの地方で多く分布される濃飛流紋岩の方だと思われる。
濃尾流紋岩の露頭↓
岐阜県中津川市落合 湯舟沢川
【追記】
長年の寅さん友達であり、絵のコレクターさんでもある
名古屋の中島均さんが2023年3月5日にこの伊那狭の僕が昨年発見した当該ロケ地に行かれました。
その時の中島さんの撮影された写真を紹介させていただきます。
(もちろん掲載許可はいただいています。)
美しい水の色ですねえ・・・
雪が終わって、木々の葉っぱがまだ少ないこの3月がこの恵那峡撮影には適している。
中島さんは、道路から外れて、この時期にも現れるイノシシにおびえながらも
かなり危ない斜面を川が見える場所まで近づき、身を挺して撮影されたのだ。
この、歌のラストのカットは、上↑の岩場俯瞰カットからそこそこ近い場所。
ちなみにこの歌の最後のカット↓は寅友のちびとらさんが見つけられた場所。↓
これでようやくこのシーンの絵を描くことができる。
。