お気楽コラム 【 寅次郎な日々 】 たぶん…一週間に一度くらいアップかな…
2015年12月23日 寅次郎な日々 596
晩秋の大特集 vol.6
函館本線 小樽の町 パーフェクト
第15作「相合い傘.噂の寅次郎」の巻
衝撃の事実 新発見 世界初
小樽 軽食喫茶「ポケット」
ピンポイントが変わった!!↓
https://youtu.be/ELAjmWA-JGs
前回の掲載vol.5 ↓ 小樽全パーフェクト「望郷編」
http://www.yoshikawatakaaki.com/lang-jap/torajironahibi.htm#5944
前回の掲載vol.4 ↓ 小沢駅から蘭島駅
http://www.yoshikawatakaaki.com/lang-jap/torajironahibi.htm#5933
前回の掲載vol.3 ↓ 長万部の車窓風景発見!
http://www.yoshikawatakaaki.com/lang-jap/torajironahibi.htm#592
前前回の掲載vol.2 ↓ 函館、日ノ浜
http://www.yoshikawatakaaki.com/lang-jap/torajironahibi.htm#591
前前前回の掲載vol.1 ↓ 青森港
http://www.yoshikawatakaaki.com/lang-jap/torajironahibi.htm#590
それでは同じく名作第15作「相合い傘」の小樽ロケに行ってみよう。
まずは、小樽でのファーストシーンの小樽運河
北の端にある「北浜橋」右の方に見える赤い倉庫と左側の奥の倉庫が
屋根や外壁は建て替えられてはいるが、いまだ当時の面影がある。
兵頭パパはこの小樽に来たくて旅に出たのだった・・
パパの背後にあった家々はほぼ全部建て替えられてはいる。
わずかに向こう(画面右端)に見える倉庫や家が屋根は新しいが同じ形を保ってはいる。
こちらは、北浜橋から南を観たアングル↓
手前の倉庫は一見似てはいるが、全部建て替えられている。背後の山だけは同じ^^;
よく観ると運河の右向こうに電波塔が遠く見える
現在もあの電波塔は健在。
兵頭パパの左向こう(運河の左側)に見えているビルは現在も健在
向こうには竜宮橋が見える
小樽運河クルーズのHP内の地図を拝借↓
さて
さて、今度は、その後
兵頭パパがスタスタと向かった小樽でも有名な「外人坂」に行くことにしよう。
この外人坂は水天宮をてっぺんにいくつかの上っていく道が存在する。
この「相合い傘」のロケでは
2種類の違った外人坂が同時に混ぜて使われたのだ!
一見ひとつの坂のロケに見えるが、実は最初の坂のロケは
観光客がよく通る坂とは違い、南にある入船町から上がって
水天宮にいたる細地味なほうの坂なのだ。
で、坂の途中からは西の外人坂小樽聖公会が見える有名な坂。
この最初の坂道は入船町から上がっていく草ぼうぼうの道 裏の外人坂
そして坂の途中から場所がすり替わる!
その直後 今度はいわゆる有名なほうの小樽聖公会の外人坂にすり替わる。↓
小樽聖公会は今も色を塗り替えながらも健在。
上手にビルが建ったため教会の屋根の見え方は少なくなってしまっている。
兵頭パパの初恋の女性が家族で住んでいたのはこの坂の途中にある。今はマンションになっている。
こちらは、パパが下って行ったあとの寅とリリーの掛け合い。
こちらは山が見える構図
坂道の一番上は手すりが付いた水天宮への階段
電柱の位置はちょっと変わったが、現在も当時の面影はある。
そして水天宮にもロケ地がある。
この相合い傘の小樽導入部分のカットだ↓
完全世界初登頂
このカメラ位置は、当時は水天宮の境内から撮影できたと思われるが
現在は境内の崖の途中の草むらまでゆっくり降りて、危ない体制でしか撮影できない。
このアングル撮影は危険な斜めの崖ですのでお勧めできません。
木々が邪魔をしてすが、かろうじて今も同じ面影の眼下の線路と線路沿いのビルが見える。
そしていよいよ今回新発見のあった
緑町1丁目の「喫茶店ポケット」に行く。
衝撃の事実 新発見 世界初
ピンポイントが変わった!!↓
https://youtu.be/ELAjmWA-JGs
https://youtu.be/-9siB-6KTCg
なんと、ポケットは現在の郵便局ではなかった!
私は今から8年ほど前、
この緑町のポケットのピンポイント位置を決めた際に「原田歯科医院」を元に
決めたのだ。
そして現在の郵便局の駐車場か郵便局の建物と決定した。
しかし、今回、現地取材をしてみて真実がわかった。
なんと撮影時の「原田歯科医院」と現在の「原田歯科医院」は
建物の位置がずれているのだ。
それも約十メートル以上ずれている!
これは、軽食喫茶「ポケット」があった建物が残っていたことと
その真向かいの「矢崎工業」のご主人が鮮明に覚えていらっしゃったことで確定した。
ポケットの外装は窓もドアも変わってしまったが、建物自体はこのままの位置だそうだ。
この富士フィルムの店の方にも聞いて最後は確かめた。
靴修理の店は切断されてしまっている。
ポケットの左横に靴かばん修理の小さな店があったがそれは削られてしまっている。
この電柱があまり動いていないとすると、原田歯科医院は、
今の郵便局の建物の位置だということになる。
手前の郵便局の場所撮影当時の原田歯科医院
人生でもう会うことはない二人だった。
ちなみにパパ、港は逆方向ですけど・・(-。-) ボソッ
本当に「原田歯科医院」の建物移動には本当に驚いた。
シェル石油のガソリンスタンドは撮影当時も合ったが、今も残っている!
この路地は今も郵便局と富士フィルムの間にある。
本当は、撮影にも存在した靴かばんの修理の店があったので、
もう少し上手が路地だった。
撮影当時は普通の家にも見える矢崎工業は今はビルになっている。
80年間この地で先代からこの会社を開いていた矢崎工業のご主人の話は大きな決め手になった。
どこもかしこも新しい家になっている。40年の歳月が過ぎているので当たり前。
全体にはこんな感じ
住所 北海道小樽市緑1丁目5-5 小樽緑町郵便局
そして兵頭パパは小樽港に着き、
寅たちに、自己陶酔的な話をし、
リリーに厳しいところを指摘されるのだった・・・
背後の荷物を入れる倉庫は全体的には窓や出入り口に面影を残している。
心が傷つけられたリリーは大同倉庫のサイロの方に立ち去って行く
今も大同倉庫のサイロは同じ形で健在。あのサイロの裏は小樽運河だ。
リリーを傷つけてしまった寅は、呆然と佇んでしまう。
寅たちの旅の終わりは突然やって来た。
謙次郎は謙次郎の理由で。
リリーと寅は背負った運命の重さの違いで。
まあ全体にこのあたりは海への階段も含めて面影が残っている。
リリーの、歌を愛するがゆえの、そして
自分ひとりで立って歩き続けたいがゆえの、
定住からの決別と孤独の闘いの日々を、
巷の色恋の顛末に、すりかえて茶化してしまった寅。
自分の日々の闘いの寂しさ辛さを、
たとえ誰も分かってくれなくても
この世で、寅が分かってくれていると
心底信じていたリリー。
今、リリーはまぎれもなくこの世で独りぼっちなのだ。
そのことを、リリーが去ってしまった今、
ようやく強烈に感じはじめた寅。
ついさっきまで、あの声、あの瞳を持っていたリリーは
寅の横で笑っていたというのに…。
波止場に独りたたずむ寅の背中は、
いつになく小さく痛々しかった。
ちょっと真似てみた^^;
さて
小樽の最後は第22作「噂の寅次郎」のラスト。
水野早苗さんの故郷の風景
富岡協会が見える丘
修復はされているが今も面影はある教会とその付近。
こちらも右端に富岡教会が見える↓
手前に建物が増えたが、教会があるので場所がわかった。
ここは富岡教会から徒歩10分くらいの町。はるか下に海が広がっている。
この富岡教会周辺の風景は山田監督は大好きで、
しばしばこのころのテレビドラマでも同じ場所を描いている。
この手前の家はかなり改装されて入るが、まだまだ面影はたっぷりある。電柱も面影が残っている。
電柱に注目。 家の階段も今も残っている。
そして再び小樽運河へ・・・
早苗さんの故郷のラストに小樽運河と旭橋も映し出される。
同じ場所の同じ角度から撮影してみると現在はアーチの旭橋が隠れてしまう。
高羽アングルからちょっとずれて撮影すると、アーチ橋の旭橋が見えてくる。
「小樽運河クルーズ」のHPの地図を拝借↓
浅草橋からの絵葉書的な眺めも映る
今や、この運河の浅草橋付近は北海道観光の中心地となっている。
これで小樽は3作品とも全て踏破した。( ̄^ ̄ゞ
続く
次回はいよいよ北海道ロケ地めぐりのクライマックス
千歳の牧場だ。難攻不落のあの荷馬車に揺られる3人の
牧場の道がわかったのだ。