号外!!
第32作「口笛を吹く寅次郎」のタイトルイン直前の吉備線踏み切りは
なんと岡山県じゃなかった!!
秋の吉備路 レオナルド熊さん父娘と寅を乗せた電車が踏切を通り過ぎてゆく・・・・
「俺の命よ〜」と熊さんがいう可愛いおじょうちゃんと遊ぶ寅
熊さんは奥さんに逃げられて失意の最中だが、おじょうちゃんは寅と遊んでおおはしゃぎ^^
吉備線が通り過ぎて行く秋の吉備路 踏切のカット
BDで間接撮影してみた。↓ DVDよりも鮮明に家々が見える。
走って行くのは現在の「桃太郎線」ことかつてのJR吉備線
数日前まで てっきり そう思っていた。
ところが神奈川県厚木市にお住まいで私のサイトの読者さんである『赤寅さん』が、
「この踏切のカットは吉備線ではなく、相模線ではないでしょうか」とメールを下さった。
書物やサイトに相模線での撮影と記載されているのを見た事があるということだった。
しかし、撮影場所は誰も特定できてはいない・・・・。
赤寅さんと何度かメールのやり取りをしている間に、
この神奈川トリックを見つけないと!と思うようになって来た。
こうなると、読者さんのお誘いゆえに私も寅さん友達の寅福さんを夜にLINEでお呼びして
二人で本編の鉄塔や中央に見える一軒家を目安にいろいろなサイトやストリートビューを使って
2時間ほど探してみた。
また鉄道写真家の南正時さんの監修の寅さん本にその記載があった。
あのオレンジの車両はキハ30系 ディーゼル起動で、ロケ時間がなく、
最終的には神奈川の相模線で撮影したとのこと。
また南さんの「南正時つれづれ旅」のブログの中にも同じ記載がある。
http://rail.travel.coocan.jp/kinkyo9.12.9.html
口笛を吹く寅次郎」の冒頭では吉備線と、総社が出てきます。
吉備線のDCは関東の相模線で撮られたものでキハ30系でした。
探す時のポイントは2つ。
■鉄塔の並び方(線路をまたいで斜めに並んでいる)
■中央に目立っている一軒家
鉄塔の並び方
中央の家
こちらはBD間接撮影↓
この2つだ。
寅福さんは関東の踏切を探す時に
YOUTUBE動画 もしくは 踏切を撮影してくれているwebサイトを閲覧される。
そして、それと同時にめぼしいところはストリートビューで再度検証。
寅福さんがまず参考にされた踏切の探訪を驚異的な数されている方のブログ↓
https://blog.goo.ne.jp/akirunoshi1126/e/c9c87ff67880e77cc4568d02c812e56e/
もちろんブログの中の『相模線』 沿線の踏切を探す!
相模線の踏切を獲られた写真は数十枚にも渡る!
この写真の中に写る家に注目!!
踏切が1つ分ずれているので、家の見えている角度は違うが、側面の窓がそっくり!!
寅福さんは早くも発見に大きく近づかれた!
こうなると、あとはもう流れでたどりつける。
試しにストリートビューで観てみる。
相模原市南区当麻
まさに写真と合致!この家と本編の家は同じ家の可能性は高い!!
おそらく、カメラ位置はこのひとつ南にある踏切!!
そのブログの方もこの踏切からさらに1つ南にずれた踏切も取材されていた。↓
https://blog.goo.ne.jp/akirunoshi1126/e/cf26a04236bddafc2cb60f197443b320
本編では家が踏切から近すぎるし、
そもそも見え方の角度が違う。
つまり、もう1つ手前の踏切から遠くこの家を眺める構図だと思われる。(南方向に1つずれた踏切)
線路に対面した窓が同じだ!!(赤丸囲み)
上の写真は黄緑の踏切 あの一軒家は赤丸囲み。
方角的には映画のカメラ位置はもうひとつ南の踏み切りだと思われる。
家が本編のように見えるはず(ピンク矢印)
ストリートビューで踏み切りに行ってみる。
『一の沢第一 FC』の文字が見える。
↑のブログでも、この踏切は紹介されていた。ストリートビューと比較。まさにこの踏切。
本編の鉄塔の流れと比べてみる。
おおおお!!! 鉄塔の流れが同じ!!! しかし、あの一軒家は繁みで見えない・・・・
踏切を渡って、少し進むと・・・・あの一軒家が繁みの隙間から見えてきた!!
一番本編通りに見える場所はここ
屋根の特徴、壁、窓、雨戸入れ、ベランダの柵 全く同じ!!
もう確実にこの家
こちらはひとつずれてる先ほどの踏切から見た例の一軒家の線路と対面した方の窓。
壁と窓との関係が同じ!!
完全に解明!!!
1984年にすでにあったあの家が屋根の色を変えながらも
しっかり間取り同じのまま存在することが証明されたのだ!!
少し引いた地図
地図をもう少し広範囲にするとこうなる↓
■グーグルストリートビューでのピンポイント↓
https://goo.gl/maps/wtSu9b7oHzv3g6jL7
時間がなかったり、天候に恵まれなかったりで、地方ロケが完結せず
仕方なく神奈川や関東でロケをしてきたこのシリーズ。
またもや岡山だと思いきや神奈川!!
この解明により第32作「口笛を吹く寅次郎」も神奈川ロケが存在することが証明され、
ピンポイントで判明し、ついには可視化されたのだった。
次回予告
寅さん本の決定版遂に刊行
佐藤利明著「みんなの寅さんfrom1969」詳細読書メモ