バリ島.吉川孝昭のギャラリー内
お気楽コラム
寅次郎な日々
バックナンバー2006年2月分
その80〜107
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生涯ただ一人の師(2006,2,28)
とらやの面々の涙(2006,2,27)
蘇るテーマ曲、『予告編』賛歌(2006,2,26)
寿子さんのこと(2006,2,25
『ぼくの伯父さん』の中の、ある予感(2006,2,24
秋深き最上川を渡る寅(2006,2,23
お母さんが歌う沖縄の唄(2006,2,22)
風の丘に立つ真知子先生(2006,2,21)
さくらの修羅場(2006,2,20)
光枝さんの言葉の重み(2006,2,19)
夕子さんとお千代さんが語る寅(2006,2,18)
御前様が語る寅(2006,2,17)
寅の理想の食事(2006、2、16)
リリーの最後の啖呵(2006、2、15)
満男が語る寅の本質(2006,2,14)
寅をかばうおいちゃんとおばちゃん(2006,2,13)
寅への扱い その内と外の温度差(2006,2,12)
すみれの啖呵(2006,2,11)
再会の日の大空小百合ちゃん(2006,2,10)
ミニコントの津嘉山正種さん そのA(2006,2,9)
ミニコントの津嘉山正種さんその@(2006,2,8)
とうもろこし君の笑顔(2006,2,7)
団子を食べない寅(2006,2,6)
築地文夫さんの味(2006、2、5)
夢の中のマドンナ(2006、2、4)
ウィーンの森の関敬六さん(2006、2、3)
さくらのお母さん(2006,2,2)
終の棲家(2006,2,1)
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昨日は、寅の扱われ方が、とらやの中と外ではかなり違うと書いたが、
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寅は、とらやの人々から大事に思われ、いつも気を使ってもらっている。 だから、いつ帰ってもおいちゃんやおばちゃんに温かく迎えられるのである。 しかし、それは、あくまでもとらやの敷地の中のことであって、 一歩外へ出ると、社会の厳しさが待ち構えているので、寅が甘える隙はないのだ。 それでも寅はそういう区別が分からない人間。 それで時々とらやの人々の顰蹙を買うはめになる。 代表的なところでは、さくらの見合い騒動。あれが寅の置かれている現実である。 さくらの勤めるオリエンタル電気に寅が来た時も、さくらは世間体を気にしてか なんとなく歓迎していなかった。 このように、とらやの人々は、外では寅に対してなかなかシビアな対応を取らざるを 得ないのである。社会の規範というのは案外狭くて硬直したものだからだ。 そのことで特に印象深いのは、第31作「旅と女と寅次郎」で、満男の運動会に 寅が応援に行こうとした時の、さくらや博の複雑な顔、そして今にも泣きそうな満男。 最後はっきりと迷惑だと言ってしまうおいちゃん。あの時ほど、とらやの面々が 社会の中で、寅をどう扱うかがはっきり分かった事件はない。 実際にあんな寅のような伯父さんが運動会に来たら、満男もさくらもたまったもんじゃ ないだろう…。それは百も承知で、それでもあれは私には哀しかった。 そして、ついに自分でもどうしていいか分からなくなり、泣いてしまう満男。 寅も最後は「もうやめたよ!運動会行くのやめりゃ文句ないんだろ! フン!こんなみっともない伯父さんが行ったんじゃ満男が可哀相だから!」 翌朝は雨、運動会は中止。 でも、その前に、寅は置手紙を満男に残して旅に出て行く。 満男君へ 『 必ず一等賞をとれよ。 寅おじさん 』 そして一緒に500円札が入っていた。 それを、満男から渡されたさくらの目が見る見る潤んでいく…。 そういえば、それからずっと後、第47作「拝啓車寅次郎様」の時にも、寅は 満男の会社に挨拶に行くと言って、「迷惑だからやめろ」と言うおいちゃんと 大喧嘩して出て行ったと、さくらが満男に電話で話していたが、寅って人間は とらやの中ではともかくも、外では隠さなくてはならない存在だと思うとちょっと やりきれない思いがする。 寅は満男の会社に挨拶に行っても、格好があんなだから、一見みんなギョっと して、大いに戸惑うだろうが、すぐに会社の人気者になって、すまけいさん扮する 専務さんあたりと意気投合するとは思うんだが、おいちゃんたちにとっては、 そんな危ない橋を大事な満男の会社で渡らせるわけにはいかないのであろう。 社会とはそういうものである。見た目やちょっとした雰囲気で判断される事は多い。 寅のような、見た目はやんちゃだが、実は無害な人間を受け入れる事のできない この現代社会とはいったいなんなんだろう。 私にとってもそれはある意味生きづらい社会なのだ。 また明日 |
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死んだ仲間のシッピンの常こと水島常吉の一人娘であるすみれ。 彼女は人生をやり直すために、奥尻から柴又の定時制高校に通おうとする。 そして寅と一緒に上京してくる。これが第26作「寅次郎かもめ歌」である。 そんな時、柴又参道の青山巡査は寅を、指名手配中の誘拐犯人と間違ってしまう。 それを体を張ってかばうすみれの啖呵は、胸にくるものがあった。 マドンナの啖呵といえば、リリー。数々の名場面がある。 「相合い傘」でのメロン騒動のリリーの啖呵は映画史上に残る名啖呵だった。 「紅の花」でも満男のことで、寅に対して啖呵を切る。この啖呵もリリーの 長年の寅への想いが感じられる胸にしみ入る啖呵だった。 そして、もうひとつ、忘れがたいマドンナの啖呵が、この時のすみれの啖呵である。 ただただ『気持ち』で動いてくれた寅に対して、心一杯の気持ちで答えるすみれ。 渡世を生きた父親の血が、こんなところに残っているのかもしれない。 すみれ「やめてえ!!この人がなにしたって言うんだよ!なんてこと言うの…。 寅さんはいい人だよ。父ちゃんの友達で、私が東京に来たいって 行ったら、心配して一緒について来てくれたんだわ。 そんな人警察に連れて行くなんて、バカだよー!! 何年警官やってんだ!!出世なんかできるもんか!!おまえなんか!! 悪いと思うなら、謝ったらどうなの。こんないい人のこと、あんまりだ」 小さい頃から極道者の父親との葛藤の中で生きてきた哀しい修羅場を知っている すみれの渾身の力を込めたキツーイ啖呵だった。 定時制高校合格のために博もさくらもタコ社長もそれはもう一生懸命。 おばちゃんは帝釈さまにお百度参りをしてくれる。 これはなかなかできないよ〜。 また明日 本日2月11日朝より、再び電話線内に水がたまり、接続の調子が若干悪くなりました。 それゆえここ当分更新が数時間から数日遅れる可能性が今後でてきます。御了承ください。 |
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第37作「幸福の青い鳥」で、寅は昔、ひいきにした坂東鶴八郎(第37作では中村菊之丞)一座 の花形、大空小百合ちゃんに9年ぶりに筑豊の寂れた町で再会する。 寅「失礼だけど座長さんの娘さんかい?」 小百合「はい…」 寅「ということは、もしかして、大空小百合って芸名で、可愛い声で歌歌ってたんじゃねえか?」 小百合「そうですけど…」 寅「それじゃあ、オレのこと覚えてねえかなあ…、 おまえのおとっさんとよくねえ酒なんか飲んだりしたことあるんだよ…」 小百合「寅さん…」 寅「うん、よく思い出したなあおまえ、そうよ、その寅さんよ」 寅さん… これが「幸福の青い鳥」での運命の再会シーンなのであるが、 やはりここは第8作、第18作、第20作あたりの思い出をもう少し大事に してほしかった。観客は結構覚えているものである。もちろん人物設定や キャラを少し変えて今の物語に合うようにしてあるのだろうが、大空小百合という 芸名と昔の雨の日のエピソードがそのままなので、やはり観客にとっては、 あの大空小百合ちゃんなのである。 だから、大空小百合ちゃんはは寅のことを「寅さん」なんて絶対に言わない。 「車先生」である。言葉ももっと丁寧である。それは役者をやめた今も同じのはず。 第8作当時、おそらく17、8歳くらいだった。当時もう子供ではない。第8作で2度、 第18作で1度、第20作で1度、しっかり会って、芝居を見物し、長い時間共に話をしている。 第20作で、最後に寅に出会ってから9年の歳月が流れたことになるが、 その程度で何度も縁があった寅のことを忘れるわけがない。大空小百合ちゃんは 車の荷台の上からでも、すぐ寅だと気づく記憶力とカンのいい娘さんなのである。 だいたい9年くらいで、寅は変わっていない。 山田監督にしてみれば、さほど細かい事まで観客は覚えていないだろうと、 気楽な気持ちで小百合ちゃんを使い、ちょっとアレンジして再会場面を設定されたのかも しれないが、私たち大空小百合ちゃんファンからしてみれば、ここは、こだわりたいのである。 だから、この「幸福の青い鳥」の再会の場面は、私なら独断と偏見で こう演出したいところだ。 寅「失礼だけど座長さんの娘さんかい?」 小百合「はい…」 寅「ということは、もしかして…」 小百合、はっと気づいて、 小百合「…先生!車先生!」 寅「うん!大空小百合ちゃんだね…。よく覚えていてくれたな」 小百合「お懐かしいです、先生!」 寅「もうその先生ってのは、やめてくんな、寅さんでいいよ」 小百合「はい、寅…先生」 寅「ハハハ、寅さんだよ」 小百合「はい、寅…さん」 寅「そうよ!」 小百合「はい!」 これなら、観客は懐かしいあの日々を思い出すことが出来るのである。 大空小百合ちゃんとの一期一会の日々は、このシリーズの中で大事にしたい どこまでも懐かしい思い出である。これは多くの人の偽らざる気持ちであろう。 また明日 このページの上に戻る 最新のコラムはこちら
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寅さん映画といえばまず、出だしに、夢、そして歌の間にナンセンスコント、 と言うパターンが結構続いた期間があった。その歌の最中のコントでしょっちゅう見る顔が ある。そう、あのちょび髭をはやしたあの狐目の役者さん津嘉山正種さんである。 昨日はそのミニコントの全貌を紹介した。 後編の今日は、本編の物語の中でも重要な役で活躍されていた津嘉山さんを紹介していきたい。 まず、彼の存在を大きくアピールしたのは、やはり第29作「寅次郎あじさいの恋」だろう。 加納作次郎の弟子の蒲原さんの役。かがりさんの恋人だったが、違う金持ちの娘と結婚することに…。 まあ、要するにかがりさんじゃ、将来の展望の中で経済的援助の要素は望めないと判断したってこと。 シビアやの〜。絵描きも陶芸家もこういうことはしがち。作家活動を支えていくパトロンの存在というのは 意外に軽視できないのだ。 イメージ的にはあまりいい役ではないが、世の中のある一面を私たちに見せてくれたともいえる。 あの美しいかがりさんを振ってしまった役として彼は永遠にファンたちに語り継がれていくだろう(^^;) 今度はその反対に、第43作「寅次郎の告白」ではあの、妖艶な泉ちゃんのママの恋人というか、 愛人と言うか…、そういう役どころで出演。泉ちゃんに思いっきり押されてこかされていた(^^;) この人の役はカッコいいんだけれど、どこかしら微妙にコミカル。ここが最高。 ちょっと笑わせてくれるのだ。そこがたまりません(^^) それ以外でも、第34作「寅次郎真実一路」ではスタンダード証券の 猛烈証券マンをキビキビと演じ、寅が差し出したバナナをムシャムシャと 食いまくりながら部下を叱咤していたのが印象的だった。これは面白かった。 しかし、私がこのシリーズの中で 最も好きな津嘉山さんは他にある。 第25作「寅次郎ハイビスカスの花」でのリリーが入院した那覇の「たがみ病院」の 内科の知念先生役だ。 津嘉山さん自身も沖縄の出身なのでたぶん愛着のある役だったと思う。 ほとんどセリフの無い役だが、リリーが、日に日に 良くなっていくのを見守ってくれている頼もしい先生である。 やっぱり、寅とちょっとコミカルな掛け合いもあり 寅の看病とあの知念先生の笑顔がリリーを元気にしているんだなあって こちらにも伝わってくるのだった。 もっとも寅が来るまでは、リリーは捨て鉢気味で、先生の言うことを 全然聞かなかったそうだが(^^;) 知念先生が寅たちに言った言葉 「この病気は生きようとする気持ちが大切なんだ」 寅伝いに知念先生のこの言葉を聞いた時に、私は胸が熱くなった。 リリーはいい先生にめぐり逢えたものだ。 ハイ 口開けて また明日 このページの上に戻る 最新のコラムはこちら
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寅さん映画といえばまず出だしに、夢、そして歌の間にナンセンスコント、 と言うパターンが結構続いた期間があった。その歌の最中のコントでしょっちゅう見る顔が ある。そう、あのちょび髭をはやしたあの狐目の役者さんである。 あの方ですあの方。お名前は津嘉山正種さん。 中期の「男はつらいよ」で、なくてはならない大事な人。 津嘉山さんは、近年でも「踊る大走査線」に出演されたり、外国映画の吹き替えの声優さんとしても 活躍されている。 で、私にとっては津嘉山さんと言えばあの江戸川土手でのミニコントの人。 第19作から始まって、20作、21作、22作、24作、26作、27作、 と20作台の作品のオープニングを支えた方だ。 役柄もミニコントだから、なんでもやる。 ★第19作「寅次郎と殿様」ではモデルを相手に江戸川土手で写真を撮りまくる カメラマン役。寅に大事な撮影済みフィルムを台無しにされていた。 ★第20作「寅次郎頑張れ!」では江戸川土手でサックスを演奏する人。 寅にミカンを入れられて、吹いても音が出ない…。 ★第21作「寅次郎わが道を行く」ではカップルの男のほうで、江戸川土手で寅にインスタントカメラで 撮ってくれと頼んでいた。もちろん寅の事だから、周りを巻き込んで大乱闘。 ★第22作「噂の寅次郎」では江戸川の給水塔を油絵具で描いていた人。寅が押されてひっくり返って 押し返してたら、顔に絵の具がついて滅茶苦茶な騒ぎに…。 ★第24作「寅次郎春の夢」では女子陸上部のコーチ役。同僚の男がトレーニングパンツではなく、 下着のパンツをはいてきたので、大騒ぎ。 ★第26作「寅次郎かもめ歌」では有名なボクサー役で、江戸川土手でみんなにサインせがまれていて そこへ寅が絡んで大騒ぎ。 ★第27作「浪花の恋の寅次郎」では江戸川土手を3人連れのサイクリング。三角関係がバレてしまって、 大喧嘩。 と、まあいろんなギャグを体当たりで見せてくれた。 しかし、実は津嘉山さんは、このミニコントにとどまらず、本編の物語の方でも重要な役を結構もらっているのだ。 なんせ声がとってもカッコいいのでやはりセリフがあったほうがダントツ映える役者さんなのだ。 そのことはまた明日書きましょう。 このページの上に戻る 最新のコラムはこちら
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第44作「寅次郎の告白」でポンシュウの舎弟を演じたモジャモジャ頭の サブ青年の演技が大好きだ。彼の笑い顔に勝てる笑顔を持っている 役者さんはめったにいない。あのあたりの作品は、渥美さんが苦しそうなので 見ていてつらくなるが、寅の近くに彼がいたお陰で、活気があった。 寅に、おまえ高校出たんだろうって言われて、ハガキの代筆を頼まれるが、 「拝啓」も「彼岸」も書けないのでダメだしされていた。彼の雰囲気からして 学校で、おとなしくちんたらちんたら勉強なんかしてないって(^^;) ラストで、きちんと更生して、ダンボール工場で働き、婚約者も連れて来ていた。 「ダンボールに嫁さんかァ!」よかったと寅やポンシュウに言われ、満面の笑顔で 答えるサブ。人はどのような笑い顔をするかでそのキャラクターが分かる。彼の底抜け の笑顔はこのシリーズの心を表していた。彼のような役者は、いそうでいない。 彼の名前は、渡部夏樹さんと言って、劇団フルーズキャッスの中心メンバー、 ロックバンドも結成しているパワフルな青年。 渡部さんは、第48作「紅の花」でも津山の結婚式に出席する新郎側の親戚役で 出演していた。 実は、渡部さんと言えば、私にはもうひとつ思い出す印象深い役がある。 山田監督の「息子」の中で、鉄工所で働く「とうもろこし」と上司から呼ばれる あの青年だ。この時も、彼の人に対する眼差しや優しさがそこはかとなく出ていて、 地味な役ながらこの作品を柔らかな活気のあるものに変化させていた。登場場面は 少ないながらもこの物語を支えていた重要な一人だったと思う。 いかりや長介さん、梅津栄さんとともに鉄を運びながら「働く姿」を私たちに 見せてくれた。しっかり汗を流して働いて、一風呂浴びて、給料日の夜にみんなで 飲み屋で飲む生ビールのうまさ。唐辛子たっぷりの鼻血ブーの『もつ煮込み』のうまさ。 そして、とうもろこし君の笑顔といかりやさんのこの一言。 「あ〜〜!ビールは最初の一口がうめえなあ〜!」 もうそれだけであの映画を観る価値はあるというもんだ。 また明日〜 このページの上に戻る 最新のコラムはこちら
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寅は団子屋とらやの一応跡取りだが団子がどちらかというと嫌いだ。 アンコの匂いは吐きそうになるらしいし、 串を見ると目に刺さりそうでいやだとか言っている。 おいちゃんに、とらやの団子は鼻くそ団子とか、ひどいことも言っている。 そして、そう言う意味でも、食べるシーンはシリーズ中一度も無い。 第10作で参道で源ちゃんと一緒に団子の串を持っていたが、 食べたかどうかはわからない。 そんな寅でも満男の邪魔さえなかったら団子を食べてたシーンがある。 第36作「柴又より愛をこめて」の茶の間シーンだ。 満男が美しい音楽の先生の話と二十四の瞳の話をしてしまったばかりに、 あと1センチで食べるところだったのに、皿に戻してしまった寅だった。 だから、まあ一応は食べてもいいかと、思うくらいには嫌いじゃないということ(^^;) 寅が団子を作る珍しいシーンもある。 第9作柴又慕情で、みんなの留守中に歌子ちゃんがやって来て、寅は緊張の あまり、よく分からないことを口走りながら不恰好な団子を作ってしまう。 さすがに歌子ちゃんは食べなかったと…思う。 一方、さくらは、早くも第1作で、博が団子買いに来る直前にパクパクムシャムシャ団子を 食べている。第1作目にして江戸時代から続くとらやの娘のノルマ達成! しかし、おいちゃんとおばちゃんもなかなか食わないなあ〜。飽き飽きしてるのは 涙が出るくらいわかるが…(^^;) 第18作「純情詩集」の綾さんはこのとらやの団子が大好きだった…。 でも、それ以上に好きだったのはおばちゃんの作ったおイモの煮っ転がし。 やっぱり一番おいしいものは金では買えないものなんだよね綾さん…。 寅とさくらで作った芋の煮っ転がしを綾さんに一口でもいいからもう一度 食べさせてやりたかった。 また明日 このページの上に戻る 最新のコラムはこちら |
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『幸子ちゃんのおじさんは一体誰なんだろう?』 第20作「寅次郎頑張れ!」を最初に見た時の感想が実はこれだった。 幸子ちゃんの初々しい輝き。 寅の『憧れのハワイ航路』 そして幸子ちゃんのおじさんのキャラ。 この3つが私にとってのこの作品の魅力。 あの朴訥さ、あの東北弁、あの照れた顔、 ワット君も吹っ飛ばされる怪力(^^) そしてなぜか声が良く響き、歌が異常に上手い! シューベルトの『菩提樹』をろうろうと歌う。 築地さんの独特の雰囲気は絶対、プロの役者さんでは 出せないリアリティ。 実は、なんと彼は昔芸大を卒業し、洗足学園音楽大学名誉教授も務める プロの声楽家である。それがご縁があって山田組と仲良くなり 幸子ちゃんのおじさん役をお願いしたのだ。 ど〜おりで歌が上手いはずだ。ど〜おりで演技の『気』が他の人と 違うはずだ。 この笑顔がたまりません でも役者さんじゃないから、これ1回特別出演しただけで終わりなんだな、と 思っていたら、なんと第35作「寅次郎恋愛塾」でも出演されているではないか! やっぱり第20作と同じ秋田県人。民夫のお父さん役だ。ここでも寅を民夫の先生と 間違えたりいい味を出していた。この作品では歌は歌ってくれなかった。残念…。 歌はもちろん上手だが、時々役者としてもちょっと出て欲しいなあ…。 「これにて一見落着?」 また明日 このページの上に戻る 最新のコラムはこちら
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寅は結構、冒頭で夢を見る。さくらや博は必ずと言っていいほど出るが、 普通はその中にマドンナは出てこない。 それでも、山田監督の気まぐれでごく稀に夢に特別出演するマドンナもいる。 第27作「浪花の恋の寅次郎」でのふみさん扮する乙姫様。第28作「紙風船」の 光江さん扮する医者の元恋人役。第33作「夜霧にむせぶ」の風子扮する、 寅を裏切った恋人マリー、などなどである。マドンナが夢の最初に出てきてしまっては 新鮮味がないと、言えなくもないが、最初から夢の中でもマドンナを出して景気付け をするって言うのも悪くはない。 それ以外でも第30作では三郎青年が夢の中で早くも登場したり、さきほどの第33作では風子 と一緒にオートバイ乗りのトニーまでも夢に出てくる。第28作でも同じく岸本加世子 さんが看護婦役で出ていた。 さて、今日の隠れ本題だが(^^;) 下の画像は、その第28作「紙風船」での夢の冒頭のあるテレビ料理番組 でとんかつを揚げているシーンであるが、この司会の女の人は、以前このシリーズの 別の作品に2度も、ある人物役(同じ役)で出てきた人だ。 もちろんマドンナではない(^^;) 一度目の出演時にはそうとうたくさんのセリフを貰って活躍していたが、二度目は同じ役なのに セリフ無し(TT)そして遂に三度目の出演では別人役で、このように寅の夢の中で料理番組の 司会者役として、ペラペラ口から生まれたような早口の技を披露していた(^^;) 実際この方はラジオのディスクジョッキーでもその昔活躍されていたようだと聞いた記憶があるのだが…。 ディスクジョッキーでのあだ名はモコさん。 この方が誰か分かる人がいたらこのシリーズのちょっとした通だ。 でもまあ、全作品きちんと見てると結構分かる人多いとは思うのであえて誰か言わないでおこう。 しかしさすがに彼女個人の俳優名まで知ってる人は、これは正真正銘の通。 寅の夢の中にはまだまだ他にも宝が眠っているのだが、それはまた後日。 また明日〜。
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大船のセットでもリリーが住む離れは実に愛情を込めて再現してあった。
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